2017年04月23日

アルバニアクラシック音楽事情

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10379025565.html
2009年11月2日

《転載終了》

以前、幾つものアルバニアのアニメを紹介しました。
国が一番貧しかった頃に何故だかアニメがやたらと多く制作され、
無理して作っていたのが内容のショボさから伺えました。
 
で、クラシック音楽の方はどうなのか?についても、色々と調べてみました。
 
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アルバニアの民俗音楽について
 
>アルバニアでは、ロマの音楽と現地の音楽がむすびつき、
タラバ(tallaba)と呼ばれるジャンルを形成している。
>タラバは中東の影響を濃く受けついた特徴的な音楽で、
>ドラムス、そしてダフ(daf)が使用される。
>タラバはロマのみならず非ロマ系の>ミュージシャンも多く、
>アルバニアでは人気のある音楽となっている。
 
とは、Wikipedia『ロマの音楽』からの情報。
ロマ音楽 - Wikipedia
 
ケンゲ(këngë) ケンガ(kënga)
アルバニアの歴史、伝説、格言などを、叙事詩風に歌ったもの。
弦楽器の「ラフテ」やバグパイプに似た管楽器の「ロヤ」の伴奏で歌う。
(追記:アルバニア語の「ë」は曖昧母音であるため、
「këngë」「kënga」を日本語で正確に表記する事ができません。
便宜上「ケンゲ」「ケンガ」と表記しましたが、
実際は「カンガ」「クング」「クンガ」に近いのかも。)
 
 
アルバニアの民族音楽を聴いた感想ですが、
オスマン帝国に長い間支配されていたからなのか?
概ね中東っぽい雰囲気のメロディです。
 
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アルバニアのクラシック音楽について
 
アルバニアは、20世紀初頭にオスマン帝国から独立した後も、
色々とグダグダが続き、
最終的には独自の社会主義路線で世界から孤立し、
ヨーロッパ最貧国にまで落ちぶれてしまいました。
1990年代前半にやっと民主化しましたが、”ネズミ講”が流行し、>
その後遺症が現在までも続いているらしい。
 
アルバニアのクラシック音楽は、少なくとも聴いた限りでは、
国民楽派的な音楽がちゃんと作曲されていて、いいなあと思いました。
クラシック音楽の歴史が浅いためか、20世紀只中に作曲された曲でも、
概ね分かりやすいのが多いと思います。
でも、今の所ピアノ曲しか聴いていません。
あのちょっと荒々しくアラビアっぽい雰囲気の音楽を、
オーケストラではどの様に響かせるのだろうか?
 
まず、最初期の交響楽作品ですが、
マルティン・ジョカ(Martin Gjoka, 1890-1940)
交響曲『スカンデルベグ廟の2つの花』(1922)
(Simfoni ”Dy lule mbi vorr të Skanderbeut 《Skanderbegut》”)
複数の異なる情報源によって、作曲年や題名表記に誤差があります。
『スカンデルベグ』(スカンデルベク)
とは、オスマン帝国の侵略を撃退した、
15世紀アルバニアの英雄。
Martin_Gjoka.jpg
Martin Gjoka – Wikipédia
Untitled Document - Tole, Vasil S.
Pëllumb Gorica: Ulqini, një histori e vjetër ilire - Zemra Shqiptare
Eno Koço publikon jetën artistike të nënës së tij, Tefta Tashko Koço - Muzika Shqiptare
 
続いて、
チェスク・ザデヤ(Çesk Zadeja, 1927-1997)
交響曲第1番(1956, 1958?)
(Simfoni nr.1)
Çesk Zadeja - Wikipedia
ですが、CDが出ていないようです。
ピアノ曲は、オムニバスでCD化されています。
Rapsodi - MusicWeb International
ザデヤのピアノ曲を聴いてみましたが、
民族的要素を20世紀的なやや崩れた感じの作風で作曲しています。
Cesk Zadeja.jpg

それにしても上記の二人は、曲がYouTubeに出ていないし、
ネット上で日本語で紹介しているのは、私だけのようです。
特に前者は、CD すら見つけられませんでした。
まあ、地道にアルバニアのクラシック音楽を紹介して行こうと思います。
 
【お詫びと訂正:2011.8.10】
改めて検索してみたところ、実は2007年の時点で既にチェスク・ザデヤの
交響曲第1番のCDが出ていたようです。
ここにお詫びして訂正いたします。
以下がその情報↓
 
チェスク・ザデヤ
交響曲第1番(Simfoni nr.1)
ピアノ協奏曲(Koncert për Piano dhe orkestër)
ヴァイオリンソナタ(Sonatë për Violinë)
演奏:モスクワ放送交響楽団
    RTSH管弦楽団
指揮:レオニード・ピアチゴルスキー(Leonid Piatigorsky)
   エノ・コチョ(Eno Koço)
ピアノ:ノラ・チャシュク(Nora Çashku)
ヴァイオリン:パンドゥシュ・ヂェズィ(ギェズィ・ジェズィ)(Pandush Gjezi)
【ACL 0107】2007
Cesk Zadeja ACL 0107.jpg
http://www.aelfior.com/clasical.html
 
 
【追記:2017/7/4】
画像3枚追加
Dy lule mbi vorr të Skënderbeut → Dy lule mbi vorr të Skanderbeut
 
「スカンデルベグ廟の二つの花」

 
「交響曲第1番第2楽章」(チェスク・ザデヤ)

 
《転載終了》
タグ:アルバニア
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2017年02月19日

アネスティ・ノヴァ(Anesti Nova)アルバニア人作曲家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10406835912.html
2009年12月9日

《転載開始》

以前、アルバニアのクラシック音楽事情を少し紹介しましたが、
今回は具体的にアルバニアの国民楽派的な管弦楽曲のCD
というものを紹介します。

私は『狂詩曲フェチ』なので、
念のため『Albanian Rhapsody』(アルバニア狂詩曲)って無いだろうか?
と思って検索してみたところ、何と存在してました。
しかも、CDにもなっている!!

アネスティ・ノヴァ
Anesti Nova(1935-)
イスタンブール生まれのアルバニア人移民の子として生まれる。
その後、アメリカへ移住。

CDの解説書を翻訳するのが面倒なので、経歴の詳細は省きます。
CDにはジェイムズ・ノヴァ(James Nova)と出ていますが、
アネスティの息子さんで、トロンボーン奏者として活躍しているようです。
で、収録曲なんですが、
全て、トロンボーン独奏と管弦楽の為の曲なんですね。
息子のために作曲したんでしょうか?

アネスティ・ノヴァの作風ですが、
思いっきりロマン派をベースにした国民楽派
という極めて分かりやすいものです。
19世紀後半的です。
かなり民族的要素がコテコテに描かれているので、
国民楽派好きは大いに注目すべきですね。



悲しみの円舞曲(2001年)
(Valse Triste)
アルバニアの民族的雰囲気の旋律で、
悲しげに歌い上げられるエレジー。
個人的な感想ですが、
如何にも『ドラゴンクエスト』の交響組曲の中にさりげなく
差し挟んでも違和感を感じないと思いました。
如何にも、悲しみの場面で使えそうではあります。
ルーマニアで言うところのポルムベスクの『望郷のバラード』に、
立ち位置的に似ているというか。
テンポの遅い曲というのは、往々にして退屈なのが多いですが、
この曲は魅力的旋律に溢れており、
聴いていて全く退屈さを感じませんでした。

トロンボーン協奏曲『アルバニア民俗旋律による』
(Concerto for trombone and orchestra on Albanian Folk Melodies)
第1楽章は、前述の『悲しみの円舞曲』の様に、
哀愁が漂っています。
ゆったりした感じで、映画音楽っぽいです。
最後はトロンボーンのカデンツァ(独奏)で締めくくられます。
CDでは、このカデンツァのトラックが、
第1楽章の他の部分と分けられています。
第2楽章は、打って変わって明るいメロディとなります。
希望に溢れているような感じ。
アルバニアの清々しい高原をイメージしているようです。
第3楽章は、堂々とした雄大な雰囲気の序奏で始まります。
どうしても『ドラクエ』をイメージしてしまうメロディです。
その後、1:24から、
極めて特徴的印象的な4拍子の舞曲風旋律が現われます。
恐らく、典型的なアルバニアの旋律の一つと思われます
(はっきりとは分からないので、断言はしませんが、
どこかで聴いた様なメロディです)。
このメロディの後も、
別の種類の舞曲風旋律が幾つか現われるのですが、
皆特徴的旋律というか、どこかで聴いた様なメロディで、
中々聴き応えあり!!
終盤に差し掛かるに従って、華やかさが増していきます。
でも、ちょっと「いきなりかなあ」という感じで終わる所が
あと一歩といった感じ。

瞑想
(Maditation)
トロンボーン独奏と管弦楽に、ハープまで動員されています。>
珍しい編成だと思いますが、聴いていて全く違和感ありません。
題名どおりのうっとりする感じの優しい曲。
この手の曲は、往々にして退屈だったりするんですけど、
これはそう思いません。
無名の曲にしておくのは大変勿体無いと思います。

アルバニア狂詩曲
(Rapsodi Sqiptare, Albanian Rhapsody)
出だしがちょっと、
『悲しみの円舞曲』『トロンボーン協奏曲』の第1楽章っぽい。
ハープが用いられ、幻想的雰囲気が上手く醸し出されています。
ハープとフルートの絡みがアンデス民謡っぽい?
勿論、トロンボーン独奏も活躍します。>
その後、ハバネラのテンポによる
中東っぽいメロディやほのぼのしたメロディ、
雄大さに溢れたメロディ、ジョルジェ・エネスクの有名な
『ルーマニア狂詩曲第1番』(1901)を彷彿とさせるメロディ、
映画やRPGのシリアスな場面のBGMの様なメロディ、
陽気な舞曲風メロディなど、
バラエティに富み且つ魅力的な旋律がこれでもか!!
と立ち現われ、聴き応え充分!!
後半は、テンポ早めの華やかで技巧的な、
エネスクの『ルーマニア狂詩曲第1番』
を思わせる陽気なメロディが支配的で、終盤に近づくにつれて、
その華やかさが増していきます。
そして最後に、大団円を迎える様な感じで締めくくられます。

Anesti Nova, DCD 426.jpg

アルバニア狂詩曲(ALBANIAN RHAPSODY)
トロンボーン:ジェイムズ・ノヴァ(James Nova)
演奏:ブルガリア交響楽団(Symphonika Bulgarika)
(Български симфоничен оркестър)
指揮:ヴァレリー・ヴァチェフ(Валери Вачев, Valery Vachev)
【DCD 426】2005
Summit Records



CD購入はこちら↓
Amazon
Amazon.co.jp : Albanian Rhapsody
HMV
HMV | Albanian Rhapsody: James Nova

《転載終了》
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2016年08月10日

ピェタル・ガツィ(Pjetër Gaci)アルバニアの作曲家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10633174403.html
2010年8月29日

《転載開始》

Pjetër_Gaci.jpg

ピェタル・ガツィ(Pjetër Gaci)1931-1995

シュコドゥラ(シュコダル)Shkodra(Shkodër)生まれ
モスクワ音楽院で学び、帰国後、映画音楽を作曲する。
2つの歌劇を書いた。
シュコドゥラに没する。
Pjetër Gaci - Wikipedia, Shqip
Pjetër Gaci - Wikipedia, Polski

日本では殆ど全く知られていない(と思われる)アルバニアの作曲家。
以前にもアルバニアのクラシック音楽を少し紹介しました。

アルバニア初の交響楽作品は、
マルティン・ジョカ(Martin Gjoka, 1890-1940)
交響曲『スカンデルベグ廟の2つの花』(1922)
Simfoni ”Dy lule mbi vorr të Skënderbeut 《Skanderbegut》”
らしいです(1922年以外の作曲年を提示している資料もあり)。

で、アルバニア初の本格的な交響曲は、
チェスク・ザデヤ(Çesk Zadeja, 1927-1997)
交響曲第1番(1956)
Simfoni nr.1
らしい。

そこで、ガツィの交響的作品を聴いてみましょう。
交響的舞曲第1番(Valle simfonike nr1)
http://www.youtube.com/watch?v=pJkNjTKLx6M


続いて、室内楽作品。
バラード(Ballade)
ヴァイオリン(violinë):エリオナ・ヤホ(Eriona Jaho)
ピアノ(pianist):デサル・スレイマニ(Desar Sulejmani)
http://www.youtube.com/watch?v=npmwWgAAvsE


民族色豊かで心を打つ、隠れた名曲だと思います。
ガツィは、アルバニア国民楽派と見て間違い無い!!

ガツィが作曲を担当した映画がYouTubeにありました↓
『爆発』(Shpërthimi)1974
監督:ムハッレム・フェイゾ(Muharrem Fejzo)
http://www.youtube.com/watch?v=FGX1SHawp5E


アルバニアは以前は鎖国をしていたという事もあり、
秘密のベールに包まれていた所がかなりありました。
が、これからは、アルバニアについての情報が、
どんどんと外部の人々に知られる事になるでしょう。
その後押しを、微力ながら手伝えれば、と、思っております。

《転載終了
タグ:アルバニア
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