2016年01月06日

ヴィクトル・ドリーゼ(ვიქტორ დოლიძე)グルジアの作曲家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11349554029.html
2012年9月12月

《転載開始》

ვიქტორ დოლიძე.jpg
画像はコチラから拝借↓
ვიქტორ დოლიძე - ბიოგრაფიული ლექსიკონი

ヴィクトル・イシドロヴィチ・ドリーゼ(1890−1933)
ვიქტორ ისიდორეს ძე დოლიძე(viktor isidores dze dolidze)
Viktor Isidorovich Dolidze
Виктор Исидорович Долидзе

クタイスィ(クタイシ)(ქუთაისი:Kutaisi)生まれ

トビリシの商業学校で学ぶ。

1910年、マンドリンコンテストで一等賞を獲得する。

卒業後、キエフの商業学校で学び、
音楽学校でヴァイオリンと作曲を学ぶ。

1917年に卒業すると、グルジアへ戻る。

1919年、グルジア初のオペラ・コミック(オペラ・ブッフォ, オペラ・ブッファ)である
『ケートとコーテ』(ქეთო და კოტე, Keto da Kote)を作曲。
トビリスィ(トビリシ)(თბილისი:Tbilisi)に没す

Victor Dolidze - Wikipedia, English



グルジアの作曲家について適当に検索していたら、何と、
ザカリア・パリアシュヴィリ(ზაქარია ფალიაშვილი, Zakharia Paliashvili)
『薄暮』(黄昏, დაისი, daisi, 1923)の収録された二枚組CDが
日本でも手に入る事が分かり、
12-04 No.31 - クラシック/輸入盤/CD/新譜情報
第63号マイナー・レーベル歴史的録音新譜(1) - アリアCD
AQUARIUS カタログ・リスト 【湧々堂】
しかも、そのCDには、
グリンカやバラキレフなどのロシアの作曲家の作品の他、
パリアシュヴィリと同世代のグルジアの作曲家
ディミトリ・アラキシュヴィリ(დიმიტრი არაყიშვილი, Dimitri Arakishvili)
の歌曲や、今回紹介するヴィクトル・ドリーゼのオペラ・コミック
『ケートとコーテ』の一部も収録されています!!

パリアシュヴィリの『薄暮』については、
2009年11月14日の記事で既に紹介済みです。
ザカリア・パリアシュヴィリ(ზაქარია ფალიაშვილი)(2)グルジアの作曲家

録音は、1930〜1950年なので、音質に関しては余り期待出来ませんが、
未だ聴いていないので、なんとも言えません。

ფალიაშვილი, დაისი, AQVR 359-2.jpg

パリアシュヴィリ『たそがれ』(ფალიაშვილი, დაისი)
演奏:ソビエト放送交響楽団&合唱団
(Большой симфонический оркестр радио и телевидения СССР)
(Большой хор телевидения и радио СССР)
指揮:オニスィム(オニシム)・ブロン(Онисим Брон)

【AQVR 359-2】



今回は、アラキシュヴィリはひとまず置いといて、
まずはドリーゼについて調べるといたしましょう。

グルジア国民楽派の開拓者はパリアシュヴィリですが、
ドリーゼは、グルジア初のオペラ・コミック
『ケートとコーテ』の作曲者として重要な存在らしいです。
(追記:グルジア国民楽派の開拓者はパリアシュヴィリですが、
グルジア国民楽派の祖は、メリトン・バランチヴァーゼ(1862-1937)
მელიტონ ბალანჩივაძე, Meliton Balanchivadze らしいです)

その『ケートとコーテ』がYouTubeに出ているのかどうか確認した所、
関連動画が沢山出てきました。
しかし、現代風な演出が施されたと思われるものが多く、
オリジナルと思われるものを見つけるのが中々困難でしたが、
劇中の見せ場の一つと思われる
『グルジア民俗舞曲』の場面をやっと見つけました。
http://www.youtube.com/watch?v=Sc4Q1EhoeVo


また『ケートとコーテ』は、1948年に映画化されてもいます。
http://www.youtube.com/watch?v=lot5LUYfyvQ




【追記】
肖像写真を追加(2016/1/14)

2015年は生誕125周年だそうで、こんな映像が作られていました↓
https://www.youtube.com/watch?v=b8r9yDobdRI


ვიქტორ დოლიძე 2.jpg


《転載終了》
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2016年01月03日

ディミトリ・アラキシュヴィリ(დიმიტრი არაყიშვილი)グルジアの作曲家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11357079854.html
2012年9月19日

《転載開始》

დიმიტრი არაყიშვილი, Dimitri Arakishvili.JPG

画像は、Wikipediaロシア語版より拝借。

【ラテン文字表記】
Dimitri Arakishvili

【ロシア語名】
ディミトリー・イグナチェヴィチ・アラクチェフ
Димитрий Игнатьевич Аракчиев

1873年、ヴラヂカフカース(Владикавказ)生まれ。

モスクワフィルハーモニー協会の音楽演劇学校で、
アレクサンドル・グレチャニノフ(Александр Тихонович Гречанинов)と
ヴィレム・ケス(Willem Kes)に学ぶ。

1901〜1908年の間、グルジア民謡蒐集旅行を行い、500を超える民謡を蒐集する。

1921年、グルジア音楽院(თბილისის სახელმწიფო კონსერვატორია)を設立し、
1917年に既に設立されていた既存の音楽院と、後に合併する。

グルジア民謡・民俗音楽の蒐集を積極的に行い、出版するなどしてその普及に努めた。

1932年、グルジア音楽連盟の議長に就任。

1950年、スターリン賞を受賞。

1953年、トビリスィ(თბილისი)没。

【主な作品】
歌劇『ショタ・ルスタヴェリの伝説』(ოპერა “თქმულება შოთა რუსთაველზე”)
歌劇『ディナラ』(ოპერა “დინარა”)
※Wikipedia情報を元に構成。これで正しいかは各々の判断に任せます。

Dimitri Arakishvili - Wikipedia, English
Tbilisi State Conservatoire - Wikipedia, English



ヴィクトル・ドリーゼを紹介したその流れで、
その時に知ったアラキシュヴィリを紹介しましょう。

まずその前に、グルジア国民楽派の祖を紹介します。
メリトン・バランチヴァーゼ(1862-1937)
მელიტონ ბალანჩივაძე, Meliton Balanchivadze
という作曲家が、グルジア国民楽派の祖らしい事が分かりました。

グルジア初のオペラも、彼によって書かれました。

以前、ザカリア・パリアシュヴィリをグルジア国民楽派の祖、
とまでは言わないまでも、
それに近いニュアンスで紹介してしまったと思うので、
ここにお詫びして訂正いたします。
メリトン・バランチヴァーゼ - Wikipedia
Wikipedia日本語頁が既に作られていたというのが驚き!!



バランチヴァーゼについての詳細は後ほど書くとして、
今回は、アラキシュヴィリについて触れます。

彼の代表作である歌劇『ショタ・ルスタヴェリの伝説』の主人公、
ショタ・ルスタヴェリ(შოთა რუსთაველი)は、
12〜13世紀のグルジアの詩人だそうです。

ルスタヴェリは、グルジアでは国民的な偉人だそうで、
肖像が紙幣に印刷されたり、芸術・文学などの分野に於ける最高の賞として、
『ルスタヴェリ賞』(რუსთაველის პრემია)というのがあるそうです。

彼の代表作は、長編叙事詩『豹革の騎士』(ვეფხისტყაოსანი)です。
ショタ・ルスタヴェリ - Wikipedia
つまり、グルジアの重要な国民オペラの一つと思われます。

『ショタ・ルスタヴェリの伝説』の初演年は1919年だそうですが、
同年には、ドリーゼのオペラ・コミック『ケートとコーテ』が初演されており、
パリアシュヴィリのオペラ『アベサロムとエテリ』
が全曲初演された年でもあります(一部はそれ以前に上演済み)。
偶然とはいえ、グルジアクラシック音楽史に於ける重要な年と思われます。

また、グルジア民謡の蒐集と普及に努めた上に、
グルジア音楽連盟の議長にも就任しているので、
グルジア音楽界に於いて非常に重要な存在なのが分かります。

しかし、私の調べた限りですけど、下に示す通り、
CD化が余りされていない様です。
地元のレーベルではどうかは不明です。



【アラキシュヴィリのCD化状況】
ドリーゼ記事で紹介したCDの他、
バリトン・アリア集(Baritone Arias)
【NAXOS 8.572438】
にて、『ショタ・ルスタヴェリの伝説』の『神に感謝せん』がオムニバスで収録。
ラド・アタネリ声楽作品集 - NAXOS
Baritone Arias - MusicWeb International
ロシア声楽派(Russian Vocal School)シリーズ第3集である、
ズラブ・ソトキラヴァ(ზურაბ სოტკილავა)によるロシア民謡とグルジア歌曲
【RCD16013】
にて、アラキシュヴィリの歌曲『きみを見つめたい』がオムニバスで収録。
ズラブ・ソトキラヴァ声楽作品集 - NAXOS
Russian Vocal School. Zurab Sotkilava - vol.3 - iTunes.Apple.com
Russian Vocal School (Russian Folk and Georgian Songs): Zurab Sotkilava - eClassical.com



『アブドゥル・アラブとルスダンの二重唱』(『ショタ・ルスタヴェリの伝説』から)
აბდულ-არაბისა და რუსუდანის დუეტი
http://www.youtube.com/watch?v=rvQ4UjwFAXw


《転載終了》
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2015年12月06日

エレクレ・ジャバダリ(ერეკლე ჯაბადარი)グルジアの作曲家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11362582157.html
2012年11月5日

《転載開始》

ერეკლე ჯაბადარი Héraclius Djabadary.jpg
※画像はWikipediaより

・グルジア名ラテン文字転写
erekle djabadari

・ラテン文字表記
ヘラクリウス(エラクリウス)・ジャバダリ
Heraclius, Héraclius Djabadary

・ロシア語名
イラクリー・ジャバダリ
Ираклий Джабадари

ヨーロッパに移住したグルジアのピアニスト、作曲家。
1891年、トビリスィ(トビリシ)(თბილისი)生まれ。

1905-1909年、ブリュッセル音楽院にて、
アルテュール・ドゥ・フレーフ(グレーフ)(Arthur de Greef)にピアノを、
フランソワ=オギュスト・ヘファールト(ゲヴァール)(François-Auguste Gevaert)
から音楽理論を学ぶ。

ウィーンにて、作曲をリヒャルト・ホイベルガー(Richard Franz Joseph Heuberger)
に学び、ピアノの技術を、ユリウシュ・ヴォルフゾーン(Juliusz Wolfsohn)
に学んで更に腕を磨いた。

1913年3月7日に、自作のピアノと管弦楽のための『グルジア狂詩曲』の演奏を、
自身のピアノ演奏と、オスカル・ネドバル(Oskar Nedbal)指揮による、
ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団(Tonkünstler Orchestra)
による管弦楽の演奏によって行い、コンサートピアニストとしてデビューを果たし、
大成功を収める。

1914年、グルジアへ帰郷する。

その後、ヨーロッパ各地を移住するが、1923年に、パリに定住する。

1937年、肺結核により、ニース(Nice)で没する。

【主な作品】
・グルジア狂詩曲(ピアノと管弦楽)(1913年)
ქართული რაპსოდია, Rhapsodie Georgienne pour piano et orchestre, op.2
・ピアノ協奏曲イ長調(1921年)
საფორტეპიანო კონცერტი, Concerto pour piano et orchestre en la majeur, op.10
・蛇の歌(フルートと管弦楽)
La mélopée du serpent pour flûte et orchestre, op.19
・トビリスィアーナ(トビリシアーナ)(オーボエと管弦楽)
თბილისიანა, Tfilisiana, Tbilissiana pour hautbois et orchestre, op.26
・歌劇『グルナラ』
ოპერა “გულნარა”, Опера ≪Гульнара≫

※Wikipediaロシア語版を基に構成。
Ираклий Джабадари(Wikipedia, Русский)

YouTubeにピアノ協奏曲が上げられているのを見て知った、
グルジア国民楽派の一人と思われる作曲家。
実は、CD化されています(後述)。



ピアノ協奏曲イ長調
http://www.youtube.com/watch?v=XBIe7stRUyU


全体で31分ほど。

・第1楽章

かなり特徴的で、とても印象深かったです。
出だしが、ブラームスの交響曲第1番の第1楽章の冒頭を思わせますが、
それが、中近東辺りの酋長の行列でも彷彿とさせるメロディになります。
管弦楽によって力強く大胆に奏でられるのです。

それに、古典派風のフレーズが混ざる様な感じで、
通常の、ショパンやシューマン、パデレフスキ辺りを彷彿とさせる様な、
美しいロマン派ピアノ協奏曲とはかなり響きが異なっています。

ミハイル・イッポリトフ=イワーノフの組曲『コーカサスの風景』の第4曲である、
『酋長の行列』にメロディの雰囲気が少し似ている気がします。
元ネタが一緒かもしれません。

しかし、中間部はそれとは対照的に、
夜想曲風のロマンティックな優しいメロディ。

最後は、最初の音形が多少形を変えて再び現われ、
フェイドアウトする様な感じで、ピアノのとても低い音の弱奏で締めくくります
(ピアノ協奏曲第1番『蠍火』の冒頭を思い出したのは、私だけ?)。

・第2楽章

第1楽章とは対照的で、
ショパンのピアノ協奏曲の緩徐楽章を彷彿とさせるロマンティックな夜想曲風。
中々魅力的な美しさに彩られていますが、3楽章中最も長いです。

・第3楽章

モーツァルト等の古典派ピアノ協奏曲を思わせるカクカクした音形が、
聊か時代遅れっぽさを感じますけど、ピアノによる素早くうねる音形は、
恐らくグルジアの民俗舞曲の旋律に基づいているのかも知れません。

他にも民謡風のメロディが登場しますが、
グルジア民謡に基づいているのかどうかは不明。

グルジアの民謡にはそれほど詳しいわけではないので、
どれほどグルジアの民俗的要素が込められているのかは不明ですが、
『トビリシアーナ』(後述)や『グルジア狂詩曲』(後述)など、
グルジアに因んだ作品を幾つか書いているのを確認しているので、
例えば、第1楽章の中東大名行列風のメロディが、
グルジアのメロディに基づいたものである可能性も考えられます。



個人的にとても気になったのは、『グルジア狂詩曲』です。
ピアノと管弦楽の為に書かれた作品ですが、作品番号が2番なので、
思いっきり初期に書かれた作品です。
グルジア狂詩曲と言えば、
アレクサンドル・チェレプニン(Александр Черепнин)
による、
チェロと管弦楽の為のグルジア狂詩曲(1922年)
≪Грузинская рапсодия≫ для виолончели и оркестра
もありますが、
やはり地元の人が書いたグルジア狂詩曲というものが聴いてみたい所です。

それから、オーボエと管弦楽のための『トビリスィアーナ』や、
フルートと管弦楽のための『蛇の歌』も聴いてみたいところ。



YouTubeには、他には、
夜想曲ハ短調(Nocturne in c minor op. 14)
が出ていました。
後述するLPからのものらしい。
http://www.youtube.com/watch?v=4yxFN06v9oA




●CD化状況
『ピアノ協奏曲』『グルジア狂詩曲』『蛇の歌』『トビリシアーナ』
等、主要曲が1枚のCDに収録されているものがあります。
つまり、重要な曲は概ね押さえられているようです。

ერეკლე ჯაბადარი Heraclius Djabadary Quantum 6915.jpg

エラクリウス・ジャバダリ:グルジア狂詩曲、ピアノ協奏曲、
蛇の歌、トビリシアーナ
Heraclius Djabadary:Rhapsodie Georgienne, Piano Concerto,
Le Melopee du Serpent, Tiflisiana
演奏:ルクセンブルク放送交響楽団
(Orchestre Symphonique de Radio-Télé-Luxembourg)
指揮:ルイ・ドゥ・フロマン(Louis de Froment)
ピアノ:アンリ・ゴラエブ(Henri Goraieb)
オーボエ:ノルベール・マテルン(Norbert Mattern)
フルート:ダニエル・ルー(Daniel Roux)
【QUANTUM QM6915】
Heraclius Djabadary: Rhapsodie Georgienne / Piano Concerto / Le Melopee du Serpent / Tiflisiana

私以前に、ネット上で唯一日本語で、ジャバダリについて紹介しているサイト↓
どうやらLPのようです。
演奏者が全く同じであるため、上述のCDの元の音源と思われます。
【ST 7240】
Piano - CLASSICUS catalog
内容が厖大で、中々見つけにくいと思います。
一番下から14番目に出ています。
どうやら販売しているようです。
こちらのリンク先では、そのLPと思われる画像が出ています(小さいですが)↓
Héraclius Djabadary Rhapsodie Géorgienne | (LP, Album)

こちらは、ピアノ曲と、ピアノとチェロの為の曲のLPらしい↓
エラクリウス・ジャバダリ:ピアノと、チェロとピアノのための作品集
Héraclius Djabadary: Œuvres pour piano et pour violoncelle et piano
ピアノ:ジェラール・ヌガロル(Gérard Nougarol)
チェロ:ピエール・ストローシュ(Pierre Strauch)
【ST 7241】
Héraclius Djabadary: Œuvres pour piano et pour violoncelle et piano - LPcorner.com
HERACLIUS DJABADARY / _UVRES POUR PIANO ET POUR VIOLONCELLE ET PIANO - TIMERECORDS



●さらに・・・
こちらの情報によれば、ジャバダリは指揮者もこなしていて、
ピアノ協奏曲を3曲も書いていると、ロシア語で出ています↓
джабадари - Дом-музей Марины Цветаевой
まだまだ深い謎を秘めた作曲家ですな。

《転載終了》
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