2015年12月20日

ミクラーシュ・シュナイデル=トルナウスキー(Mikuláš Schneider-Trnavský)スロヴァキアの作曲家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11381174298.html
2012年10月20日

《転載開始》

Mikuláš Schneider-Trnavský.jpg


作曲家、指揮者、音楽教師。
1881年、スロヴァキアのトルナヴァ(Trnava)生まれ。

少年時代、聖歌隊に入隊。

1900〜1901年、ブダペスト音楽院で、
ハンス・フォン・ケスラー(Hans von Koessler)に作曲を学ぶ。

1901〜1903年、ウィーン音楽院で、
ヘルマン・グレーデナー(Hermann Graedener)に作曲を学ぶ。

1903〜1905年、プラハで、ヨゼフ・クリチュカ(Josef Klička)にオルガンを、
カール・シュテッカー(Carl Stecker)に作曲を学ぶ。

その後、セルビアのズレニャニン(Zrenjanin)で合唱指揮者となる。

1908年、チェコのバリトニスト、ボフミール・ネポムツキー(Bohumír Nepomucký)
と共に、ヨーロッパ各地の演奏旅行を行う。

1909年、トルナヴァに戻り、
同地の聖ミクラーシュ(ニコラス)大聖堂(Dóm svätého Mikuláša)の合唱指揮者を生涯勤める。

1958年、トルナヴァに没する。

※Wikipedia英語版、スロヴァキア語版を基に構成。

Mikuláš Schneider-Trnavský(Wikipedia, Slovenčina)

以前、スロヴァキアのロマン派的国民楽派作曲家を
探していた事があったのですけど、
全く梨の礫でして、
『辺境・周縁のクラシック音楽 中・東欧編』(青弓社)でやっと、
求めていた作曲家(ヤーン・ツィッケル Ján Cikker など)
を見つける事が出来ました。

というのも、
スロヴァキアとは兄弟国であるチェコのクラシック音楽は、
19世紀に、ベドジフ・スメタナ(Bedřich Smetana)や、
アントニーン・レオポルト・ドヴォジャーク(Antonín Leopold Dvořák)
などの偉大な作曲家が現われて隆盛を極めていたので、
一方、スロヴァキアの方はどうなのだろう?という疑問が湧いたのです。

スロヴァキアの作曲家で最もよく知られているのは、
エウゲン・スホニュ(Eugen Suchoň)だろうと思います。
民族色のある作風、といった解説を見た事があったので、
親しみ易い作風なのだろうと思って管弦楽作品集CDを購入したものの、
不穏で余り美しくない響きであったため、ちょっと失敗したと思いました。
【RB 0314 2031】2007年

今回は、正統派ともいえる後期ロマン派的スロヴァキア国民楽派
と思われる作曲家を見つけましたので、その報告をいたします。

トルナウスキーは、教会に合唱指揮者として勤めた音楽家という事で、
宗教的な声楽曲を数多く書いたのでしょうけど、純粋器楽曲も書いていて、
最晩年に、交響曲を書いています。
その交響曲が、何とYouTubeに出ていました。

Wikipediaチェコ語版に厖大な作品リストが出ていますけど、
言葉がよく分からない上にきちんと整理しておらず、見辛いため、
内容を余り把握していません。

CD化状況ですけど、画像検索ではよく分かりませんでしたけど、
オルガン曲の楽譜と思われるものを紹介している頁を発見!!
Hudobné centrum - Noty

交響曲ホ短調『追悼』(1956年)全4楽章
Symfónia e mol “Spomienková”
演奏:スロヴァキア放送交響楽団(Symfonický orchester Slovenského rozhlasu)
指揮:オンドレイ・レナールト(Ondrej Lenárd)
http://www.youtube.com/watch?v=x5-Et14ohsg


田園的ミサ『きよしこの夜』(声楽と管弦楽)
Missa pastoralis “Alma nox”(Tichá noc)
演奏:オストラヴァ大学管弦楽団>
指揮:パヴェル・ヴィーテク(Pavel Vítek)
合唱:オストラヴァ大学合唱団
合唱指揮:ルミール・ピヴォヴァルスキー(Lumír Pivovarský)
http://www.youtube.com/watch?v=6OVTHwiiv6s


馬は土手に沿って走る(スロヴァキア民謡のピアノ編曲)
Po nabreží koník beží
http://www.youtube.com/watch?v=LpljFKLEe1s


交響曲を聴いた感想ですが、20世紀只中だというのに、19世紀後半的。

ドヴォジャーク(ドヴォルザーク)を彷彿とさせる民族色豊かな旋律が、
とても魅力的。

スロヴァキア民謡がベースでしょうか?

熟達したオーケストレーションにより、
表情豊かに情感溢れる旋律が紡がれています。
編成にハープや鉄琴も用いられ、壮大で奥深い印象です。

最終楽章(第4楽章)は、
ドヴォジャークのチェロ協奏曲の様に勇壮さに溢れていて、
70年代ヒーローサウンド好きに聴かせたくなります。

こんな曲は、もっと多くの人々に知られるべきだと思います。
特に、ドヴォジャークのファンには聴かせたい!!
どうも、CD化されていない様です。非常に勿体無い!!

『きよしこの夜』は、管弦楽伴奏による20分近くもする長大なミサ曲ですが、
壮大さと癒し系の合わさった印象で、中々魅力的な旋律であるため、
退屈さを感じません。

スロヴァキア民謡のピアノ編曲版もYouTubeに出ていました。
『山腹の乗馬』は、YouTubeに原曲と思われるものも出ていましたが、
中々魅力的な民謡だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=G8oxL8J84aU


そういえば、今までスロヴァキア民謡に
まともに目を向けた事がありませんでした。
今後、スロヴァキア民謡についても色々調べてみようかと思います。

トルナウスキーの曲は、実はYouTubeに結構な数が出ています。
色々お聴きになられる事を、お薦めいたします。



【追記】
・シネイデル=トルナフスキー → シュナイデル=トルナウスキー
よく調べてみたところ、ミドルネームは、
Matyikaさんの仰る通り「シュナイデル」、
「トルナフスキー」は「トルナウスキー」が正しい事が分かりました。

チェコ語と兄弟言語とは言え、
音節末の「v」は、英語の「w」と同じになるようです。

改めて「トルナウスキー」で検索してみると、
幾つかそう記述している頁を見つける事ができました。
ここにお詫びして訂正いたします。

また、大した違いは無いと思うのですが、
母音を伴わない「š」は「シ」から「シュ」、
母音を伴わない「č」は「チ」から「チュ」表記に改めました。

・山腹の乗馬 → 馬は土手に沿って走る
英語訳から日本語に訳したのですが、2種類くらいあって、
その内間違っている方の英語を訳してしまいました。
ここにお詫びして訂正します。



【追記2】2015年12月15日
トルナウスキー室内管弦楽団(Trnavský komorný orchester)
という演奏団体がある様で、トルナウスキーの作品を中心に、
幾つかCDを出している様です。

公式サイトがあり、そこで、CDの試聴もできます。
Ukážky ≪ Trnavský komorný orchester

以下に、その内の一枚を示したいと思います。

Mikuláš Schneider-Trnavský Piesne  Songs.jpg
ミクラーシュ・シュナイデル=トルナウスキー:歌曲集
CD Mikuláš Schneider-Trnavský: Piesne / Songs
歌:ハナ・フリエドヴァー(Hana Friedová)
歌:ダニエル・チャプコヴィッチ(Daniel Čapkovič)
演奏:トルナウスキー室内管弦楽団(Trnavský komorný orchester)
【発売:2014年】



交響曲についてですが、残念ながらCDはありませんが、LPならあります。

YouTubeに上げられた音源は、このLPからの様です。

Tvorcovia slovenskej národnej hudby – Mikuláš Schneider-Trnavský Opus 9110 1093-94.jpg
スロヴァキア国民楽派の作曲家
ミクラーシュ・シュナイデル=トルナウスキー
Tvorcovia slovenskej národnej hudby – Mikuláš Schneider-Trnavský
・交響曲 ホ短調『追悼』(1956年)
Symfónia e mol “Spomienková”
・交響詩『プリヴィナの約束』(1933年)
Symfonická báseň “Pribinov sľub” op. 68
演奏:スロヴァキア放送交響楽団(Symfonický orchester Slovenského rozhlasu)
指揮:オンドレイ・レナールト(Ondrej Lenárd)
・山を越え、低地を越え
Za horami, za dolami
他2曲 
合唱:スロヴァキア教師合唱団(Spevácky zbor slovenských učiteľov)
合唱指揮:ペテル・フラヂル(フラディル)(Peter Hradil)
・ソナタ(ヴァイオリンとピアノ)
Sonáta g mol pre husle a klavír, op. 12
ヴァイオリン:ヴィクトル・シムチスコ(Viktor Šimčisko)
ピアノ:ヘレナ・ガーッフォロヴァー(Helena Gáfforová)
【Opus 9110 1093-94】1981年
Skladateľ [Schneider-Trnavský, Mikuláš]/ MCS - Hudobné centrum

《転載終了》
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2015年12月02日

ヴィリアム・フィグシュ=ビストリー(Viliam Figuš-Bystrý)スロヴァキアの作曲家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11381178538.html
2012年11月9日

《転載開始》

Viliam Figuš-Bystrý.jpg


画像はコチラから拝借↓
Viliam Figuš-Bystrý - Ústav pre kultúru vojvodinských Slovákov

スロヴァキアの作曲家、音楽教師。
1875年、バンスカー・ビストリツァ(Banská Bystrica)生まれ。

1885〜1889年、中高一貫校(ギムナジウム)で学ぶ。

1889〜1893年、バンスカー・シュチアヴニツァ(Banská Štiavnica)の学校で学ぶ。

その後、オストラー・ルーカ(Ostrá Lúka)、ズヴォレンスカー・スラチナ(Zvolenská Slatina)、
ハンガリーのピリシュ(Pilis)、セルビアのパディナ(Падина)で、教師として生計を立てる。

1911〜1914年、現在は「リスト・フェレンツ音楽大学」
(Liszt Ferenc Zeneművészeti Egyetem)にあたる学校で、
コダーイ・ゾルターン(Kodály Zoltán)に学ぶ。

教師として赴任した先々で民謡を蒐集し、アレンジを施して出版する。

また、スロヴァキア民謡だけでなく、ハンガリーの歌にも影響を受け、
ピアノ曲、ヴァイオリン曲、室内楽曲、管弦楽曲、カンタータ等を作曲。

アンドレイ・スラートコヴィッチ(Andrej Sládkovič)
の叙情的物語詩『デトヴァン』に基づいて、1922〜1926年に作曲されたオペラは、
スロヴァキア初の国民オペラである。

1937年、バンスカー・ビストリツァに没する。

【代表作】
・スロヴァキア民謡集(第1〜5巻)1903-1936
Slovenské ľudové piesne I-V
・古時計(舞踏音楽)1922
Staré hodiny op. 59
・歌劇『デトヴァン』1922-1926(初演1928・ブラチスラヴァ)
Opera “Detvan” op.64
・我が若かりし頃(管弦楽)1921-1934
Z mojej mladosti op.56(symfonický orchester)
・マルタ・ポルカ(管弦楽)1936
Marta-Polka(symfonický orchester)

※Wikipedia英語版、ドイツ語版、スロヴァキア国立図書館
(Slovenská národná knižnica)頁等を基に構成。

【資料】
Slovenská národná knižnica
Viliam Figuš-Bystrý | osobnosti.sk
Viliam Figuš-Bystrý - Wikipedia English

民謡『いま、春のそよ風が』(Už jara vánok, pieseň)
歌:イトカ・サパラ・フィシェロヴァー(Jitka Sapara Fischerová)
ピアノ:ベアータ・トムチャーニオヴァー(Beáta Tomčányiová)
http://www.youtube.com/watch?v=I8685Vnjdc0


スロヴァキア国民楽派の作曲家の一人。

民謡『Už jara vánok』を、ピアノ伴奏歌曲に編曲したものと思われるものが、
YouTubeに出ていましたけど、美しく且つ劇的な要素も感じられて、
とても気に入りました。

実は、ビストリーは、大変重要な仕事をしています。
上記の経歴をご覧になれば分かると思いますが、
スロヴァキア国民主義による初のオペラを書いているのです。

『デトヴァン』と言い、スロヴァキアの詩人、翻訳家、評論家である、
アンドレイ・スラートコヴィチ(1820-1872)の作品をオペラ化したもの。
Andrej Sládkovič - Wikipedia, Slovenčina

このオペラの基になった『デトヴァン』について調べてみた所、
叙情的物語詩(Lyrickoepická báseň)だとの事。
発表は1853年だそうです。

時代設定は、15世紀。
ハンガリー王マーチャーシュ1世(I. Mátyás)治下の
ポリャナ(Poľana)が舞台。
この当時、スロヴァキアはハンガリーに支配されていました。
マーチャーシュ1世 - Wikipedia

スロヴァキア語をよく知らないので、
この物語詩の具体的内容は分かりませんが、
スロヴァキア人の民族意識を高めたそうです。
Detvan (Sládkovič) - Wikipedia, Slovenčina

書籍と思われるものを紹介した頁を発見↓
Detvan - Bookfan

何と、デトヴァンは“ヘソ出しルック”だったのですか?
ヨーロッパの民族衣装とモンゴル相撲の服装を合体させた様な感じ?
『博多祇園山笠』の『水法被と締め込み』姿にも似ている?
おじさんのヘソ出しは勘弁して欲しい(閲覧注意)!!
Detvan - marfa - na Blog.cz
Krojované bábiky - Slovenske-suveniry.sk
Detvan od Veľkého potoka - JankoHrasko.sk

資料によって、
デトヴァンの作曲年に食い違いが見られるので精査してみた所、
作曲期間が1922〜1926年で、初演が1928年らしい事が分かりました。

不思議に思ったのは、デトヴァンが未だCD化されていないことです。
スロヴァキアクラシック音楽史的に重要な作品なのに。



【修正】
・スラードコヴィチ → スラートコヴィチ
「無声子音の前の有声子音が、その影響で無声化する」
言語がある事は知っていましたが、
スロヴァキア語もそうなのかよく分かりませんでした。
しかし、コメント欄よりMatyikaさんの指摘を受け、
確かスラブ語派はそうなる事が多いという事を思い出し、書き換えました。

>・トムチャニオヴァー → トムチャーニオヴァー
アクセント記号を見落としていました。
「y」と「i」が並んでいる事にも気付きませんでした。>
「トムチャーニイオヴァー」と表記しようと思いましたが、
コメント欄のMatyikaさんの指摘によると、「nyi」はハンガリー語由来で、
口蓋化しない「ny」となるとのこと。

・フィスヘロヴァー → フィシェロヴァー
チェコ語では、「s」と「ch」は分離して発音します。
きちんと確認してはいませんが、
恐らくスロヴァキア語もそうなるのだろうと思います。
ドイツ語由来語では「シュ」と発音するようですが、
「Fischerová」もそうなのかどうか判断に迷いました。
スロヴァキア人の女性は、姓の語尾が「-vá」となるのが通常なので、
スラヴ語独特の単語だと思い、「s」と「ch」を分離しましたが、
コメント欄のMatyikaさんの指摘に従い、「sch」を「∫」としました。

・フィグシ → フィグシュ
・シチアヴニツァ → シュチアヴニツァ
大した違いは無いと思うのですが、母音を伴わない「š」は「シ」から「シュ」、
母音を伴わない「č」は「チ」から「チュ」表記に改めました。

《転載終了》
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2015年11月08日

ヤーン・レヴォスラウ・ベッラ(Ján Levoslav Bella)スロヴァキアの作曲家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11400956813.html
2012年12月19日

《転載開始》

Ján Levoslav Bella.jpg


1843年、リプトフスキー・ミクラーシュ(Liptovský Mikuláš)生まれ。

1866年に叙階されて僧籍に入るが、トランスィルヴァニア(Transilvania)の
ヘルマンシュタット(Hermannstadt)現:ルーマニア領スィビウ(Sibiu)
の楽長に就任すべく還俗する。

生前は、作曲家としても指揮者としても高名で、高く評価されていた。

1936年、ブラチスラヴァ(Bratislava)にて没する。

【主な作品】
・スロヴァキア民謡『ドナウのプレスブルクより』による変奏曲(ピアノ)(1866)
Variácie na slovenskú ľudovú pieseň “Pri Prešporku na Dunaji” pre klavír, op.9
・スロヴァキア民謡『群れは飛ぶ』による変奏曲嬰ハ短調(ピアノ)(1869)
Variácie na slovenskú ľudovú pieseň “Letí, lelí roj” pre klavír, cis-mol op.21
・ラーコーツィ行進曲の主題による幻想曲(管弦楽)(1871)
Fantázia na motívy Rákoczyho pochodu pre orchester
・弦楽四重奏曲第2番ホ短調『ハンガリー様式による』(1871, 改訂1896)
Sláčikové kvarteto č. 2 e-mol v uhorskom štýle
Jan Levoslav Bella String Quartet No.2 in e minor
・交響曲ロ短調(1881, 未完 第1楽章のみ)
Symfónia h-mol, fragment 1. časti
・交響詩『運命と理想』(1874, 改訂1880)
Symfonická báseň “Osud a ideál”
・歌劇『鍛冶屋ヴィーラント』(1880-1890)
Opera “Kováč Wieland”
・ピアノソナタ変ロ短調(1885)
Sonáta pro klavír b-mol
・オペレッタの序曲『フェヌスベルクのヘルミナ』(1886)
Predohra k operete Hermina im Venusberg
・ハンガリー様式による演奏会用作品(管弦楽)(1893)
Koncertná skladba v uhorskom štýle

【参考資料】
ヤーン・レヴォスラフ・ベラ(Wikipedia)
http://www.hc.sk/src/osobnost.php?lg=sk&oid=993&show=diela&dielo=4324(リンク切れ)

スロヴァキア民謡『群れは飛ぶ』による変奏曲嬰ハ短調(ピアノ)(1869)
Variácie na slovenskú ľudovú pieseň “Letí, lelí roj” pre klavír
cis-mol op.21
ピアノ:ダニエラ・ルセ(Daniela Ruse)
http://www.youtube.com/watch?v=N1spWOv2OJk


ピアノのための小品(未完のピアノソナタハ短調第1楽章)
Klavírní sonáta c-mol, fragment 1. časti
http://www.youtube.com/watch?v=FcFZLqZef7k


ピアノソナタ変ロ短調(第1楽章)(1885)
Klavírní sonáta b-mol, 1. časti
http://www.youtube.com/watch?v=B-d3gWgtHWU


ここ最近、スロヴァキアの作曲家の紹介が立て込んでおります。
スロヴァキア近代音楽の父と見做されているこの作曲家は、
辺境・周縁のクラシック音楽2(青弓社)
でも紹介されていますので、詳細はそちらをご覧いただきたいのですが、
当記事では、その内容と重複する所は一部あるものの、
概ね私が個別にネット上から探し出した情報を紹介します。
まあ、補完的な内容という事で。

ベッラの作品の傾向についての感想ですが、
スロヴァキア民謡に基づいた曲を幾つも書いているので、
スロヴァキア国民楽派なのは間違い無いのですが、
ピアノ曲や弦楽四重奏曲等、小規模な作品ばかりで、
管弦楽などの大規模な作品でもスロヴァキアに因んだ作品を
書いているのかどうかはよく分かりませんでした。

ハンガリー的な主題に基づいた作品も幾つか見かけます。
その中には、管弦楽作品も含まれます。
また、代表作の一つである歌劇『鍛冶屋ヴィーラント』は、
ドイツ民話に基づいています。
当時スロヴァキアは、ハンガリーやオーストリア等に支配されていたので、
その関係があるのかも知れません。

メロディーメーカーなところがあり、ロマンティシズム溢れる
魅力的な旋律を紡ぎだす能力に長けているのが、
YouTubeに上げられている曲を聴いただけでも分かるでしょう。
最近では、数多くCDがリリースされるなど、再評価が進んでいるようです。

●言葉の表記について
・「レヴォスラフ」という表記が定着しておりますが、
スロヴァキア語は、語尾の「v」が半母音化するらしいです。
チェコ語に比べて極端にマイナー言語であるため知らない所が多く、
私もその事を最近知ったばかり。

・「Jaroslav」を最初「ヤロスラフ」と表記していて、
後に「ヤロスラウ」に書き換えました(別記事で)。

・「Koncertná skladba」を直訳すると「コンサート曲」となるようですが、
日本語の語感を考えて「演奏会用作品」と意訳しました。
「演奏会用序曲」とするのが妥当だと思ったのですが、
スロヴァキア語では「Koncertná predohra」と、微妙に違うのです。

・「Letí, lelí roj」を直訳すると
「群れは、群れは飛ぶ」となるのかも知れませんが、
日本語の語感を考え「群れは飛ぶ」にしました。

・「ドナウのプレスブルク」は、スロヴァキア語を尊重して
「ドゥナイのプレシュポロク」と表記しようかとも思いましたが、
(ドナウ川はスロヴァキア語で“Dunaj”となる)
ドナウ川はドイツ語由来の「ドナウ」(Donau)が日本で一般的ですし、
だからといって「ドナウのプレシュポロク」という表記も混乱的です。
「Prešporok」の「porok」は、
元々ゲルマン語系の「Burg」のスロヴァキア語転訛に過ぎず、
スロヴァキア語では「hrad」に相当すると思うので、
ドイツ語からの表記を尊重しました。

《追記》2015年11月9日
・「Trnavský」は「トルナウスキー」から「トルナフスキー」に修正。

・「Liptovský」は「リプトウスキー」から「リプトフスキー」に修正。
「リプトウスキー」のカタカナ表記もあるのですが、
ネイティヴの発音では「リプトフスキー」でした。

語末の「v」は「ウ」ですが、
語中の「v」は「ウ」ではなく「フ」なのでしょうか?

●CD化状況
コチラのサイトでは、画像付きで7種類のCDが紹介されていました↓
Skladateľ [Bella, Ján Levoslav]/ MCS - Hudobné centrum
「マルコポーロ」(Marco Polo)
から、弦楽四重奏曲のCDが2枚、ピアノ曲のCDが1枚。
地元レーベル「パヴリークレコード」(Pavlík Records)から弦楽合奏曲。
同じく地元レーベル
「ミュージックセンタースロヴァキア」(Hudobné centrum)
から、オルガン曲や弦楽四重奏曲など。


「オーパス」(Opus)から、オルガン曲と弦楽四重奏曲。

コチラのサイトによれば、歌劇『鍛冶屋ヴィーラント』や管弦楽作品等も、


CD化はされている様なんですが・・・(?)↓
http://www.hc.sk/src/osobnost.php?lg=sk&chr=B&kat=S&oid=993&show=studovna&nahravky=1&strana=1(リンク切れ)
しかし、殆ど地元のサイトで僅かに紹介されている程度なので、
入手は極めて困難っぽいです。

ちなみに、楽譜の販売はコチラ↓
Vyhľadávanie "Ján Levoslav Bella"(ChristBook)
しかし、同サイトでベッラのCDを検索しても、出てきません。

『マルコポーロ』というメジャーレーベルから室内楽やピアノ曲のCDが
複数枚出ているものの、現在は廃盤のようですが、
Tower Records ではなんと、ローカルレーベルの
『ミュージックセンタースロヴァキア』による室内楽作品集が出ております!!
3枚組で、ボリュームがあります。値段が多少張るのはそのせいです。

レビューは、前述の『辺境・周縁の・・・』に書かれておりますので、
参考までにご覧いただく事をお薦めします。
Jan Levoslav Bella: Chamber Music - TOWER RECORDS
数多く種類が出ているとはいえ、
入手しやすいものは極めて限定される様です。

Ján Levoslav Bella, Komorná tvorba HC10008.jpg

ヤーン・レヴォスラウ・ベッラ:室内楽作品集
Ján Levoslav Bella, Komorná tvorba
ヴァイオリン
ユライ・チジマロヴィチ(Juraj Čižmarovič)
チェロ
ヤーン・スラーヴィク(Ján Slávik)
ピアノ
ズザナ・チジマロヴィチョヴァー(Zuzana Čižmarovičová)
ヴィオラ
ペテル・ズヴィエベル(Peter Zwiebel)
ヴァイオリン
フランチシェク・トロク(František Torok)
イヴァナ・プリスタショヴァー(Ivana Pristašová)
ズヴィエベル弦楽四重奏団(Zwiebelovo kvarteto)
ツェムリンスキー弦楽四重奏団(Zemlinsky Quartett)
モイゼス弦楽四重奏団(Moyzesovo kvarteto)
Music Centre Slovakia【HC10008】



●パリアシュヴィリの歌劇『黄昏』のCD入手!!
話は変わりますが、
ヴィクトル・ドリーゼ(ვიქტორ დოლიძე)
の記事の時に軽く触れた、通常の店では置いていない、
ザカリア・パリアシュヴィリ(ზაქარია ფალიაშვილი)
の歌劇『黄昏』(薄暮)(დაისი)のCDをやっと入手しました。

古いLPからの収録なので、聴く前は大して期待していなかったのですが、
実際聴いてみると、
古い録音の割には思っていたよりも全然悪く無い音質です。
音楽もとても魅力溢れてます。
いずれレビューを書くかも知れません。
http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11349554029.html



【記事更新】2015年11月9日

《転載終了》



管弦楽作品がYouTubeに出ていたので、ここに上げます。

交響詩『運命と理想』(1874)
Symfonická báseň “Osud a ideál”
演奏:スロヴァキア放送交響楽団
Symfonický orchester Slovenského rozhlasu
指揮:オリヴェル・フォン・ドホナーニ
Oliver von Dohnányi
https://www.youtube.com/watch?v=k7FgyPW0fWA
posted by Satos72 | └ スロヴァキア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする