2017年02月05日

ブルノ・スクルテ(Bruno Skulte)ラトヴィアの作曲家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10413737014.html
2009年12月18日

《転載開始》

Bruno Skulte.jpg
Bruno Skulte: Daugava; A Herder's Life; Ballad - AllMusic

ブルノ・スクルテ
 Bruno Skulte(1905-1976)

ウクライナのクィーイィウ(Київ)(キエフ)生まれ。
1922年に家族がラトビアに戻ったあと、
ブルノも1931年にラトビアへ移る。
ラトビア音楽院(Latvijas Konservatorija)で、
ヤーゼプス・ヴィートルス(Jāzeps Vītols)に作曲を学ぶ。
1949年にアメリカへ移住し、
教会のオルガン奏者・合唱指揮者としても活動。
弟のアードルフス・スクルテ(Ādolfs Skulte)も、作曲家である。
ニューヨークのブルックリン(Brooklyn)区にて死去。

2009年12月18日現在、
Wikipediaにブルノ・スクルテの項目はありません。
アードルフス・スクルテ(Ādolfs Skulte)のならあります。
そんなわけで、彼に関しては分からない事だらけで、
日本語ブログでレビューを書いている人も未だいないようですし、
早めに取り上げる事にしました。
ブルノの曲は幾つか聴いていますが、
主にラトビア民謡の要素を取り入れた後期ロマン派という、
19世紀後半的な分かりやすい作風のようです。



歌劇『ヴィルカチーの女相続人』
Mūzikas drāma”Vilkaču mantiniece”
台本(librets):トーニヤ・クラヴェ(Tonija Klave)
未完成だった歌劇を、
2005年に生誕100年を記念して補筆完成させたものが
2006年に録音され、2007年にCD化されました。
まず聴いて見れば分かりますが、
思いっきり後期ロマン派的な分かりやすい作風。
より具体的に言えば、ヴァーグナーやロシア国民楽派に近いだろうか。

聴いていて、
スウェーデンのクット・アッテルベリ(Kurt Atterberg)の交響曲や、
スコットランドの早熟の天才ヘイミッシュ・マッカン(Hamish MacCunn)の
歌劇『ジーニー・ディーンズ』(Opera”Jeanie Deans”)
等も思い起こしました。
美しい幻想的な描写から、
迫力ある劇的描写まで幅広く起伏のある表現で、
劇的ロマン派オペラ好きにはたまらないと思います。
印象派的描写もあり、それが作品に更に深みを持たせています。

それと重要なのは、ラトヴィア民話を題材にしている上に、
メロディが主にラトビア民謡の要素を取り入れている様で、
その民謡的な鄙びたメロディが印象的で、退屈さを感じない。
紛れも無く、ラトビア国民オペラの傑作と言えると思います。

話の内容はCDの解説書に出ているのですが、
翻訳が面倒なのでしません。
取り敢えず『ヴィルカチー』について調べてみると、
ラトヴィア語の主格では『ヴィルカツィス』(Vilkacis)と呼び、
元は『狼の目』を意味するが、
民話や伝承に登場する狼人間(所謂狼男)を差す。
『ヴィルカティス』(Vilkatis)『ヴィルカテクス』(Vilkateks)等とも呼ぶ。
リトアニアでは『ヴィルカタス』(Vilkatas)
『ヴィルコラキス』(Vilkolakis)等と呼ばれ、
恐ろしい怪物とされるが、
たまに気に入った人間には自分の溜め込んでいる宝物を
分け与えてくれるともされる。
Vilkacis - Wikipedia Latviešu
「キャー!!」という絶叫が出てきたりするので、
どんな内容なのか知りたいところ。
暇な時にでも翻訳するかな(でも、暇がありません)。

CD購入はこちら
Amazon
Heiress of Vilkaci - Amazon
HMV
歌劇『ヴィルカチーの女相続人』 - HMV
Tower Records
Bruno Skulte: The Heiress of Vilkaci - Tower Records

NAXOSの音楽配信サイトで聴く
スクルテ:歌劇「ヴィルカチーの女相続人」 - ナクソス・ミュージック・ライブラリー

Bruno Skulte, TROY944 45.jpg

ヴィルカチーの女相続人(The Heiress of Vilkači)
演奏:ラトヴィア国立歌劇場管弦楽団&合唱団
(Latvijas Nacionālās Operas koŗis un orķestris)
指揮:アンドレイス・ヤンソンス(Andrejs Jansons)
マルタ(Maruta):アンジェッラ・ゴーバ(Andžella Goba)
ディエゥロズィンシュ(Dievlodziņš):アルマンツ・スィリンシュ(Armands Siliņš)
ライツ(Raits):グンタルス・ルンヂス(Guntars Ruņģis)

【TROY944/45】2007



【追記】2017/3/6
画像1枚追加
『ヴィルカチーの女相続人』の画像差し替え
削除された頁のリンクの削除
リンクの貼り直し

《転載終了》

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2016年08月28日

アルフレーツ・カルニンシュ(Alfrēds Kalniņš)を聴く

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10583813668.html
2010年7月7日

《転載開始》

Alfrēds Kalniņš.jpg
Alfrēds Kalniņš (komponists) - Wikipedia Latviešu

『秋』(Rudens)1941
演奏:リエパーヤ交響楽団(Liepājas Simfoniskais orķestris)
指揮(Diriģents):イマンツ・レスニス(Imants Resnis)
http://www.youtube.com/watch?v=eRUan8s0Mqs


ラトヴィアロマン派の作曲家。
以前ここで、CD化されている彼の
カンタータ『海』Kantāte "Jūŗa"(1929-1930)
を紹介しました。
やはり、ラトヴィアらしく歌心に溢れています。
秋っぽい切ない哀感が漂っています。
歌謡曲っぽい上に、映画音楽にも使えそう。
”常套的”という人がいるかも知れません。
でも、そういう素直じゃない人は、
何を見ても聴いても感動できないでしょう。

ラトヴィアの曲って、
やたらと声楽曲ばかりCD化されているという感じ。
管弦楽曲でも、
ヤーニス・イヴァヌァウス(イヴァノフス)(Jānis Ivanovs)とか
現代音楽系ばかりという気がする。
イヴァノフスは、20世紀ラトヴィアクラシック音楽を
代表する作曲家だとは言うものの、
初期以外の作品はメロディが崩れていて余り美しくないものが多いので、
個人的には余り好きではありません。

ロマンティックな傾向のラトヴィア管弦楽曲は、
地元でも余りCD化しないようですし、
Amazonなんか、余りのローカルぶりに、扱ってくれる可能性は低い。
CD出せば絶対買いますけど、出さないのなら、
ダウンロードしても罰は当たらないでしょう。
しょうがない事です。





【訂正と追記:2011/2/28】
1919 → 1941
実は、恐らく地元でないと手に入らないと思われるCDに
収録されていました。
そのCDを紹介したサイトによると、1941年だそうです。

Latviešu klasikas dārgumi UPE CLASSICS 750404001726.jpg
Latvian Classics - Highlights - MusicWeb International
【UPE CLASSICS 750404001726】

このCDは、実は以前書いた
アンドレイス・ユルヤーンスのエントリーでも紹介済みです。
アンドレイス・ユルヤーンス(Andrejs Jurjāns)ラトヴィアの作曲家

この曲の収録されているレコードを紹介したサイトでも
1941と出ていたので、1941年で間違い無さそうです。
ALFREDS KALNINS Banuta opera suite ++ RARE Melodiya LP - WorthPoint
YouTubeに1919と出ていたのですが誤った情報のようです。
そのYouTubeに出ていたリンク先も
現在は削除されて新しく上げられていたため、
それを貼り直します。

《転載終了》



新しく上げた動画も削除されてしまったのですが、
現在はピアノ版しか上がっていない様なので、
それを貼り付けます。
ピアノ:ヴィルマ・ツィルレ(Vilma Cirule)
https://www.youtube.com/watch?v=x4x8d54Dcqc
タグ:ラトヴィア
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2016年08月14日

アンドレイス・ユルヤーンス(Andrejs Jurjāns)ラトヴィアの作曲家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10627679157.html
2010年8月23日

《転載開始》

Andrejs Jurjāns.jpg

アンドレイス・ユルヤーンス(ユルヤーヌ・アンドレイス)
(Andrejs Jurjāns, Jurjānu Andrejs)1856-1922

ラトビアの作曲家、指揮者、民謡収集家、音楽評論家。
エールグリ(Ērgļi)生まれ
父は地元の名士で、母は民謡の歌い手であった。
そんな家庭環境のため、幼い頃から民俗芸能に興味を抱いた。
1873年に始まった『ラトヴィアの歌と踊りの祭典』
(Vispārējie latviešu Dziesmu un Deju svētki)との出会いが切っ掛けで、
音楽家への道に進む意思を固めた。
サンクトペテルブルク音楽院で、リムスキー=コルサコフに学ぶ。
その後、ウクライナのハルキウ(ハリコフ)へ移住。
ラトヴィア人として初めて管弦楽曲とカンタータを書いた。
その他、歌曲、合唱曲、室内楽曲など、幅広いジャンルの曲を手掛けた。

【主な作品】
・交響的アレグロ - ヘ短調
Simfonisks Allegro(f-moll simfonijas 1. daļa)(1880)
・ラトヴィア民謡による祝典行進曲(管弦楽)
Latvju vispārējo dziesmu svētku maršs, op. 1(1880)
・ラトヴィア舞曲
Latvju dejas, op.3(1880)
・交響組曲『ラトヴィア舞曲集』
Simfoniskā svīta "Latvju dejas"(1883-1884)
・葬送行進曲
Sēru maršs(1907)
・カンタータ『祖国』
Kantāte “Tēvijai”(1886)
・ラトヴィア民謡集(計:6冊)(1894-1926刊)
6“Latvju tautas mūzikas materiālu”burtnīcas

ユルヤーヌ・アンドレイスの生涯(ラトヴィア語)
Latviešu komponists - Jurjānu Andrejs

Andrejs Jurjāns(Vikipēdija, Latviešu)
Andrejs Jurjāns − Vikipēdija Latviešu

カンタータ『祖国』(Kantāte “Tēvijai”)1886
http://www.youtube.com/watch?v=rjhCHZhC0Vs


舟歌(Barkarola)
http://www.youtube.com/watch?v=Ntr9fsHe2fQ


ラトヴィア国民楽派の祖?
ラトヴィア国民楽派の草分けとして始めて国際的名声を勝ち得たのは
ヤーゼプス・ヴィートルス(Jāzeps Vītols)ですけど、
一番最初に活躍したのは、恐らくユルヤーンスで間違いないと思います。
つまり、
ラトヴィアクラシックの父は、ユルヤーンスです!!
立ち位置としては、チェコ国民楽派に譬えれば、ユルヤーンスはスメタナ、
ヴィートルスはドヴォジャーク(ドヴォルザーク)に相当すると思います。
ユルヤーンスも、ヴィートルスも、
サンクトペテルブルク音楽院で学んだという共通点があります。

まず特筆すべきなのは、
ラトヴィア人として
初めて管弦楽曲やカンタータを
作曲したのがユルヤーンスだという事。
1880年に、『交響的アレグロ』(交響曲第1楽章《simfonijas 1. daļa》
と紹介している資料があるが、未完の交響曲の断片という意味か?)、
『ラトヴィア民謡による祝典行進曲』、『ラトヴィア舞曲』などといった、
ラトヴィアクラシック史上大変重要な曲を立て続けに書いています。
(資料によっては、『ラトヴィア舞曲』の作曲年が1880年であったり、
1883-1884年であったりとズレがあります。それらが同一のものであるか、
別々のものであるのかは不明。)
同年には、最初のカンタータ(Pirmā kantāte “Belzacara dzīres”)
も書いています。
数としては、合唱曲などの声楽曲が多いようです。
一方、ヴィートルスの方は、私の確認した限り(Wikipediaとか)では、
国民楽派の管弦楽曲を20世紀に入ってから書いている感じで、
ちょっと手掛けるのが遅いんじゃないか?と思いました。
ヤーセプス・ヴィートリス - Jāzeps Vītols, Wikipedia

それと、民謡の収集を行い、計6冊のラトヴィア民謡集
(6“Latvju tautas mūzikas materiālu”burtnīcas)
として本に纏められて出版された事も重要です。

ユルヤーヌ・アンドレイス(Jurjānu Andrejs)
という名前でも出ていたりするんですが、
一体どういう事なんでしょうか?

〇CD化の状況
やはりというか、CD化の状況はとても芳しくありません。

ラトヴィアクラシックハイライト集
LATVIEŠU KLASIKAS DĀRGUMI
HIGHLIGHTS OF LATVIAN CLASSICS
オムニバスで
『舟歌』(Barkarola)
『アチクァプス(アチコプス)』(Ačikops)
収録。
【UPE CLASSICS 750404001726】
Latvian Classics - Highlights - MusicWeb International

Latviešu klasikas dārgumi UPE CLASSICS 750404001726.jpg

ラトヴィアの愛国的カンタータ集
LATVIEŠU PATRIOTISKĀS KANTĀTES
LATVIAN PATRIOTIC CANTATAS
ルーツィヤ・ガルータ(Lūcija Garūta)
とのカップリングでカンタータ2曲収録。
祖国(1888)
歌、喜び(1895)
【RIGA RECORDING STUDIO RS 020】
Latvian Patriotic Cantatas - MusicWeb International

RIGA RECORDING STUDIO RS 020.jpg

前者はAmazonで取り扱われておらず、
後者はAmazonで
「再入荷見込みが立っていないため、現在ご注文を承っておりません 」
と出ていた(タワレコでは廃盤扱い)。

“Musica Sveciae”とか“In Flanders Fields”みたいな、
埋もれた曲を発掘して世に問うのを専門にしているレーベルはともかく、
そうでない場合は商売でやっているわけなので、
マイナーな作曲家を扱うのはかなり勇気の要る事なんでしょうね。
NAXOSは結構マイナー系を扱っていて
かなり気に入ってはいるんですけど、
ユルヤーンスのCD化はあんまり期待できませんね。

《転載終了》



『アチクァプス』(交響組曲『ラトヴィア舞曲集』より)
YouTubeに出ていたのでここに貼ります。
https://www.youtube.com/watch?v=AE7l3sfnSQ4
タグ:ラトヴィア
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