2018年04月15日

オスカル・リンドベリ(Oskar Lindberg)を聴く(YouTubeから)

https://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10267523988.html
2009年5月25日

《転載開始》

Oskar_Lindberg.jpg
Oskar Lindberg (composer) - Wikipedia
 
オスカル・フレードリク・リンドベリ(リンドベーリ)
Oskar Fredrik Lindberg, 1887-1955
スウェーデン国民楽派の作曲家。
生年からして、明らかに20世紀から活躍した作曲家だが、
作風は至って穏健なもの。
時代が時代だけあって、印象主義などの作風も混ざっていたりするが、
基本は民族的ロマン派の叙情性に溢れている。

リンドベリの特徴は、
何と言っても『スウェーデン国民楽派の典型・王道』を目指した様な作風。
一般的に、独自の作風を確立しようと躍起になるのが作家というものだが、
この作曲家は、それとは逆方向を目指した様な作風である。
何か特別に際立った特徴というものは無いが、
民謡を基にしたロマン派の作風は、
『如何にも北欧』『典型的北欧』『所謂北欧』という言葉がぴったりなので、
『北欧クラシックファン』を自認する方は、絶対聴いたほうがいいと思う。
北欧クラシックファンである私が言うのだから間違いは無い。

スターリング(Sterling)から管弦楽曲集CDが2種類ほど出ていて、
ジャケットの色が黄土色の古い方は手に入りにくいが、
新しい方の赤茶色のジャケットのCDは手に入りやすい。
いずれ、それら管弦楽曲集を聴いた感想を書く予定。
 
ここに紹介する曲は、
「聖霊降臨祭」(Pingst, ペンテコステ)という無伴奏合唱曲。
宗教曲とはいうものの、北欧的叙情性を湛えた優しい感じの曲である。
 
「聖霊降臨祭」(Pingst)1911
指揮:ラグナル・ブーリン(Ragnar Bohlin)
合唱:マグダラのマリア聖楽合唱団(Maria Magdalena Motet Choir)

【追記】
肖像画像追加
フレドリク → フレードリク
「リンドベーリ」表記も追加(2018/5/2)

《転載終了》
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2018年03月18日

アンドレアス・ハッレーン(2)(Andreas Hallén)スウェーデンの作曲家

https://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10270959035.html
2009年5月30日

《転載開始》

Andreas Hallén.jpg
J Andreas Hallén - Svenskt Biografiskt Lexikon - Riksarkivet
 
ユーハン・アンドレアス・ハッレーン
Johan Andreas Hallén(1846-1925)
 
イェーテボリ(Göteborg)生まれ
ストックホルム(Stockholm)歿
 
アルヴェーン登場以前の、スウェーデン国民楽派の重要な作曲家の一人。
ドイツ滞在により『新ロマン主義』(Den nyromantiska)の影響を受け、
ヴァーグナー風の作風を強く示す。
 
【代表作】
歌劇『ヴァイキングのハーラル』ドイツ語版(1881年)
Oper ”Harald der Viking”
歌劇『ヴァイキングのハーラル』スウェーデン語版(1884年)
Opera ”Harald Viking”
クリスマス・オラトリオ(1904年)
Ett juloratorium
 
以前もここ で紹介したが、とにかくハッレーンのCDの種類が少ない。
同時代のスウェーデンの作曲家の中でも、オーケストレーションに長け、
スウェーデン国民楽派としての完成度の高さを最も感じたのがこの作曲家だった。
大雑把に言えば、アルヴェーンの前身的存在。
その割には、いささか不遇な扱いではないかと感じた。
王道というには、ちょっとヴァーグナーからの影響が強いけど。
 
ブラームスの『ハンガリー舞曲』第2、7番
(Johannes Brahms, Ungarische Tanz Nr 2, 7)
のオーケストレーションを行ったのが、他ならぬハッレーンである!!
 
スウェーデン狂詩曲第2番(1882)
Schwedische Rhapsodie Nr.2, op 23
『スウェーデン狂詩曲』(Svensk rapsodi)と言えば、
アルヴェーン(Hugo Alfvén, 1872-1960)による3篇、
中でもとりわけ第1番『夏の徹夜祭』
(Midsommarvaka, 1903)がよく知られている。
20世紀の王道的スウェーデン国民楽派の
オスカル・リンドベリ(Oskar Lindberg, 1887-1955)も、
『スウェーデン民謡による狂詩曲』
(Rapsodi över svenska folkmelodier, op,32, 1930)
を書いている。
その中でも、かなり早い時期に書かれているところが重要。
『第2番』ということは『第1番』も書いているという事だが、
確か何かで見た情報だと、1870年代に書かれていたと思う。
でも、記憶違いだったらいけないので、断言はしません。
しかも、CD化されていないようだ。
それはともかく、聴くことの出来た『第2番』の感想だが、
『新ロマン主義』の影響を強く受けているだけあって、やや大仰さのある表情、
情感豊かな、まさしく『ラプソディ』の名に相応しい作品である。
冒頭等の、ちょっと『演歌』を彷彿とさせる哀愁のメロディは、
『ネッケンの歌』(Näckvisan)が元になっているらしい。
(追記:『ネッケンのポルスカ』(Näckens Polska)が本当は正しいようです)
そのメロディは、4:00手前付近で大きく盛り上がる。
まるで、業の深い演歌でも聴いているようだ。
その後打って変わって、明るくて可愛らしい、
テンポの若干速いコミカルな舞曲風の
『やあ、トムテのじいさん方』(Hej Tomtegubbar)が登場。
マイナーコード調の切ない感じにもなったりする。
10:00を少し過ぎた辺りの冒頭のメロディの変形が大きく盛り上がる部分が、
『哀愁の演歌』っぽくて個人的に特に好き。
その後、冒頭の哀愁のメロディが再現されるが、
すぐに明るくて可愛らしいコミカルな舞曲が再現され、
大きく盛り上がった所でハッピーエンドっぽく終了となる。
1882年ベルリン初演。
 
交響詩『死の島』(1898)
Symfoniska Dikterna ”Todteninsel” op 45
スイスの象徴主義の画家、アルノルト・ベックリン(Arnold Böcklin, 1827-1901)
の代表的な絵画に触発された作品。
交響詩『死の島』と言えば、
セルゲイ・ラフマニノフ(Сергей Васильевич Рахманинов)
によるものがよく知られているが、ハレーンの方が11年も早く書いている。
この所は強調したい!!
2部構成となっていて、前半は『哀愁の演歌』を彷彿とさせる切なくなるメロディ。
スウェーデンの民謡的要素の含まれたメロディと思われる。
4:00付近で大きく盛り上がる所が特に演歌好きにはたまらないだろう。
が、8:20の辺りで、牧歌的な雰囲気に変化する。
如何にも、春の訪れを思わせるような、優しいメロディ。
そのメロディが『愛と感動の映画』に使われていそうな感じに
大きく高揚したりもするが、概ね優しい雰囲気が最後まで続く。
まさに「癒し系」という言葉がピッタリなメロディ。
 
歌劇『ヴァイキングのハーラル』(1881)
Oper ”Harald der Viking”
CDに収録されているのは、第3幕の最終場。
聴いてみれば、
明らかにヴァーグナーからの強い影響を感じ取る事が出来るだろう。
最初はドイツ語版が書かれ、1881年にライプツィヒにて初演され、その後、
スウェーデン語版が1884年に初演された。
ヴァグネリアンを自認する方は、お聴きになられる事をお勧めする。
劇的表現好みの私にとって、とても引き込まれるメロディだ。
こういった退屈さを感じない曲がやたらとマイナーに貶められている事に、
甚だ納得がいかない今日この頃である。
トラック6の部分には、『フィンランディア』の冒頭のメロディや
『ヒーローサウンド』の響きを感じた。
 
Andreas Hallén MSCD 621.jpg

アンドレアス・ハッレーン管弦楽作品集
演奏:ヘルスィンボリ(ヘルシンボリ)交響楽団(Helsingborg Symfoniorkester)
指揮:ハンス=ペーター・フランク(Hans-Peter Frank)
演奏:マルメ交響楽団(Malmö Symfoniorkester)
指揮:スティーグ・リューブラント(Stig Rybrant)
【MSCD 621】1990
 
【追記】
冒頭で使用されているメロディは『ヴェルムランドの歌』ではなく、
実は『ネッケンの歌』(Näckvisan)が正解らしいです。
ここにお詫びして訂正します。
似ているので誤解していました。
また、陽気な舞曲風のメロディの題名も追記しました。
 
【追記2】
肖像画像追加
『ネッケンの歌』と紹介し直したものは、
『ネッケンのポルスカ』(Näckens Polska)が本当は正しい様です。
『スウェーデン狂詩曲第2番』は
「MUSICA SVECIAE」レーベルの解説書によると、
「1882年ベルリン初演」と出ていますが、
Wikipediaなどネット情報では「1883年」とも出ています。
ヨハン・アンドレアス・ハレーン → ユーハン・アンドレアス・ハッレーン
スティグ → スティーグ(2018/3/15)

《転載終了》
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2018年01月21日

オスカル・リンドベリ(Oskar Lindberg)スウェーデンの作曲家

https://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10282571445.html
2009年6月17日

《転載開始》

Oskar_Lindberg.jpg
Oskar Lindberg (musiker) - Wikipedia Svenska
 
オスカル・フレドリク・リンドベリ
Oskar Fredrik Lindberg(1887-1955)
 
ダーラナ(Dalarna)のガグネフ(Gagnef)の音楽一家に生まれた。
エルンスト・エルベリ(Ernst Ellberg)と
アンドレアス・ハレーン(Andreas Hallén)に作曲を学ぶ。
エンゲルブレクト教会(Engelbrektskyrkans)のオルガニストを務めた。
 
以前もここで 紹介しましたが、
とにかくスウェーデン国民楽派の完成形と言っても過言ではない作風で、
北欧クラシックファンには大変お薦めの作曲家。
スウェーデンの民俗音楽を後期ロマン派的にバランス良く味付けし、
更に印象主義の手法も少し加える事で、
オーケストレーションに色彩感と深みが増していて見事なもの。>
 
個人的には、生まれたのが遅かったのではないかと思っていますが、
彼は生前はスウェーデンで大変愛されたそうです。
1880年代後半生まれのスウェーデンの作曲家には、
リンドベリと生年が一緒のアッテルベリ(Kurt Atterberg)や
一歳年上のグスタフ・ベングトソン(Gustaf Bengtson)等の、
『時代遅れのロマン派』(?)作曲家がいます。
 


死後、忘れ去られていたようで、CDの数も少ない。
オーケストラだけを扱ったスターリングの作品集CDが2つあり、
黄土色の古い方は手に入りにくいが、赤茶色の方は比較的新しく、手に入り易い。
今回は、前者の手に入りにくい方のCDに収録されている曲を紹介します。
 
パッケージの色を、私は『黄土色』と書きましたが、
元々は金色だったのかも知れません。
私が買った解説書画像は黄土色をしており、
掲載されているアンデシュ・ソーン(Anders Zorn)
の水彩画がぼやけているのに対し、
ネットに既に出ている解説書画像は金色で、
水彩画ははっきりと印刷されています。
私が所有しているのは、在庫が無かったのを、無理して複製したんでしょうか?
解説書が何処と無くコピーで作られてるっぽい雰囲気。
注文してから発送まで半年も掛かりましたし。
 


交響曲へ長調(1913-1916)
Symfoni i F-dur, op.16
全3楽章。
若書きのせいなのかどうなのか?全体的にバランスよくまとまっているようには、
余り感じられません。
しかしだからといって、駄作だと言っているのではありません。
民俗的要素を用いた魅力ある旋律に彩られ、
その欠点を補って余りあると思います。
逆に言えば、きちんと纏まり過ぎても物足りないと言える事もあるので、
内容の奥深さを魅力に感じます。
第1楽章(Allegro con brio)は、出だしからいきなり『祝典序曲』っぽい
華やかな雰囲気で始まる。
その後、落ち着いて尚且つ雄大さを感じるメロディへと移行する。
暫くそれが続いたあと、盛り上がって行ったり又大人しくなったりを繰り返す。
一般的にはこういった部分は退屈だったりする事が多いのだが、
魅力的な旋律がその欠点を補っているように感じた。
途中で掻き消えてしまうような終止音のあっけなさに驚くが、それも中々味がある。
第2楽章(Andante-Presto-Andante)如何にも緩徐楽章らしい、
メランコリックな北欧的旋律で始まる。
哀愁の北欧メロディ好きにはたまらないだろう。
しかし、中間部が特に聴き所で、如何にも『スポ魂アニメ』っぽい
『ど根性!!』な旋律が出てくる!!
冒険映画の一場面を彷彿とさせる!!
情感溢れまくりの北欧メロディがたまらない!!
後に、冒頭のメロディが再びあらわれる。
第3楽章(Allegro con fuoco)は、出だしからして緊張感溢れる雰囲気。
冒険映画の主人公が苦難に立ち向かっているような感じ。
「負けるもんかあ〜!!」という叫び声でも聞こえてきそう。
妖精の踊りでも彷彿とさせる可愛らしいメロディもチラッと出てくる。
が、最後は緊張感のある「さあ、この後果たしてどうなるのか!?つづく」
みたいな緊張感溢れるメロディで締めくくる。
 
『楽師ペール、彼はフィドルを奏でた』(1930)
(スウェーデン民謡による狂詩曲)
Per spelman, han spelte(Rapsodi över svenska folkmelodier)
哀愁と愉しさが微妙に混ざったような夢見る様な穏やかな序奏が暫く続いた後、
陽気な雰囲気のこの曲のメイン部分と思われる第1主題が現われる。
ちょっと、アルヴェーン(Hugo Emil Alfvén)の『夏至の徹夜祭』(Midsommarvaka)の
第一主題を思わせるような浮かれてる感じのメロディ。
セーデルマン(August Söderman)の『スウェーデン民謡と民俗舞曲』
(Svenska folkvisor och folkdanser)にもその旋律が出てくる。
その後、哀愁のワルツ風旋律が暫く続く。
最後は、第一主題が再び現われ、明るい感じで締めくくられる。
 
管弦楽組曲第2番『3つの旅の印象』(1919)
Tre färdeminnen, Orkestersvit nr.2
第1曲(高き山へ:Till bergena de stora)は、>
如何にも冒険映画で戦っている場面のBGMの様なメロディ。
第2曲(夜に落ち行く:När natten faller på)は、呪文でも唱えている様な、
不思議な雰囲気。
印象派的で、取り留めの無い様な幻想的雰囲気。
第3曲(森を通って:Genom skogen)は、
出だしからして悲劇的な雰囲気に包まれている。
主要主題も、もの悲しい民俗的舞曲といった感じ。
終わりの部分は逆に明るい雰囲気となり、
ハッピーエンドっぽく高らかに咆哮して閉めくくる。
 
Oskar Lindberg CDS-1015-2.jpg
オスカル・リンドベリ『交響曲』
演奏:エーレブルー交響楽団(Örebo Konserthus)
指揮:スティーグ・ヴェステルベリ(Stig Westerberg)
【CDS-1015-2】1994
 
【記事追加:2009/7/2】
『3つの旅の印象』の各タイトル日本語訳追加。
 
【記事追加:2009/7/22】
『楽師ペール、彼はフィドルを奏でた』に『セーデルマン』の
『スウェーデン民謡と民俗舞曲』追記。
 
【追記:2018/1/21】
肖像写真追加。
交響曲のYouTube動画埋め込み。
CD画像差し替え。
スティグ → スティーグ
エレブロ → エーレブルー

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