2016年01月24日

スペインのクラシック音楽(ロマン派・国民楽派)について色々思っていた事

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11307130179.html
2012年7月21日

《転載開始》

スペインのクラシック音楽については、以前から色々と思う事があって、
それについて今回書いてみようと思います。

まず、19世紀のスペインのクラシック音楽については、
アルベニスが登場する辺りまでは不毛だった、ないし、停滞していた、
みたいな話を何かで見た様な記憶があります。

もしかしたら記憶違いなのかも知れませんが、
もし記憶が正しければ、その文章を書いた人は、
只知らなかっただけという事になります。
少なくとも、「アリアーガがもし長生きしていたら、
スペインクラシック音楽界を大きく発展させたかも知れない」
みたいなニュアンスだった様な気がします。

19世紀、ないし、19〜20世紀に活躍したスペインの作曲家で
まともに知られているのは、
・フアン・クリソストモ・ハコボ・アントニオ・デ・アリアーガ・イ・バルソーラ
Juan Crisóstomo Jacobo Antonio de Arriaga y Balzola(1806-1826)
・パブロ・マルティン・メリトン・デ・サラサーテ・イ・ナバスクエス
Pablo Martín Melitón de Sarasate y Navascuéz(1844-1908)
・イサーク・マヌエル・フランシスコ・アルベニス・イ・パスクアル
Isaac Manuel Francisco Albéniz y Pascual(1860-1909)
・エンリケ・フェルナンデス・アルボス
Enrique Fernandez Arbos(1863-1939)
・エンリク・グラナドス・イ・カンピニャ(エンリケ・グラナドス・イ・カンピニャ)
Enric Granados i Campiña(Enrique Granados y Campiña)(1867-1916)
くらいでしょうね(印象主義的傾向の作曲家やギター曲の作曲家は除く)。



で、その代わり、
外国人による『スペイン国民楽派的な作品』が有名だったりします。
・ミハイル・イヴァーノヴィチ・グリンカ
Михаил Иванович Глинка(1804-1857)
スペイン序曲第1番『ホタ・アラゴネーサ』(1845)
Испанская увертюра 1 “Арагонская хота”
スペイン序曲第2番『マドリードの夏の夜の思い出』(1848/1851)
Испанская увертюра 2 “Воспоминания о летней ночи в Мадриде”
・ヴィクトール・アントワーヌ・エドゥアール・ラロ
Victor Antoine Édouard Lalo(1823-1892)
『スペイン交響曲』(1874)
Symphonie espagnole
・ジョルジュ・ビゼー
Georges Bizet(1838-1875)
歌劇『カルメン』(1875)
Opéra “Carmen”
・アレクスィ=エマニュエル・シャブリエ
Alexis-Emmanuel Chabrier(1841-1894)
狂詩曲『スペイン』(1883)
España, rapsodie pour orchestre
・ニコライ・アンドレイェヴィチ・リムスキー=コルサコフ
Николай Андреевич Римский-Корсаков(1844-1908)
『スペイン奇想曲』(1887)
Каприччио на испанские темы
※19世紀限定



そこでふと疑問に思ったのは、
ロマン派時代のスペインの作曲家の数が、
こんなに少ないわけが無い筈、というものでした。
で、後日、後述する様に、その“直感”が正しい事を知りました。



スペインには、歌劇の一種である『サルスエラ』(zarzuela)があり、
調べてみると、19世紀にも数多くその作曲家がいますけど、
クラシック音楽的にはどう見られているのだろうか?
吹奏楽の作曲家みたいに、
ちょっと距離を置いた様な扱われ方をしている気が
するのですが・・・(気のせい?)。
素人の私には、学問的にはよく分からないので。
民族的なメロディも使用されたりしているので、
一種の国民楽派と呼べそうな気もするんですが。



スペインのクラシック音楽史についてよく調べている人なら、
・フェリペ・ペドレル(フェリプ・ペドレイ・イ・サバテー)
Felipe Pedrell(Felip Pedrell i Sabaté)(1841-1922)
の名は最低限知っている筈です。
彼は、「スペイン国民音楽の父」と呼ばれている作曲家です。
しかし、最初疑問に思ったのは、
グラナドスやマヌエル・デ・ファリャ(Manuel de Falla)
等といった有名作曲家を育てた事や、
音楽理論家・学者としてはよく知られているらしい事は分かったものの、
肝心の作品については?だったのです。
フィンランドの作曲家、マッティン・ヴェゲリウス(Martin Wegelius)と、
何だか立ち位置が似ていると思ったのです。
彼はジャン・シベリウスの教師として知られていますが、
何という曲を書いたのか、イマイチ分からなかったりします。>
そういう感じでした。
話を戻します。
インターネットをやり始めてから、Wikipediaで
歌劇『ピレネーの人々』(1891)
Ópera “Els Pireneus”
等、作品が色々紹介されているのを知りました。
でも、CD化状況についてはよく分かりませんでした。
ところがその後、
『辺境・周縁のクラシック音楽1イベリア・ベネルクス編』(青弓社)
という書籍に、ペドレルについての詳細な解説が出ているのを
やっと見つけました。



今から10年程前ですが、NHKの『名曲アルバム』という番組で、
・マヌエル・ペネーリャ・モレノ
Manuel Penella Moreno(1880-1939)
という作曲家の代表作
歌劇『山猫』(1917)
Ópera “El gato montés”
を代表する『パソドブレ』(Pasodoble)が取り上げられていました。
http://www.youtube.com/watch?v=qQwWvw3uTJM

全く知らなかった作曲家ですが、
メロディが典型的なスペイン情緒溢れるもので、
無名なのはおかしいと思ったのは言うまでもありません。
グラモフォンからCDが出ていましたが、現在は残念ながら廃盤。
【Gramophon 2GH2435776】



肝心の、19世紀の、ないし、ロマン派、或いは、
国民楽派の無名スペイン作曲家
について以前調べてみた事があるのですが、
限界があって中々見つけられませんでした。
見つけられたものは、サルスエラの作曲家が多かったです。
管弦楽作品が好きなので、そういうのでCDはどんなものが出ているか、
或いは現在も手に入るCDはどれなのか調べてみた所、
やはりサルスエラの一部を取り上げたもののオムニバスが多かったです。
その手の作曲家の中でも、
・ルペルト・チャピ
Ruperto Chapí(1851-1909)>
は、よく扱われている方だと思います。
彼だけを取り扱ったCDが、複数出ています。
当時のスペインの作曲家にしては珍しく
交響曲ニ短調(1880)
Sinfonía en Re menor
(※2012年7月20日現在、
Wikipedia日本語版では“ニ長調”と出ていますが、
“ニ短調”の誤りです。単に“Re”と大文字で書かれていて、
長調とも短調とも書かれていない場合が多いため、
そこから長調と勘違いしたのだと思われます。
メジャーコードは大文字で、
マイナーコードは小文字で書かれる場合が多い。)>
を書いており、
以下の桃色に示す2枚のCDに共に収録されています。
【NAXOS 8.572195】
【1CM0176】
その他、
・フェデリコ・チュエカ
Federico Chueca(1846-1908)
・トマス・ブレトン
Tomás Bretón(1850-1923)
・アマデオ・ビベス(アマゼウ・ビバズ・イ・ローチ)
Amadeo Vives(Amadeu Vives i Roig)(1871-1932)
・ホセ・セラーノ
José Serrano (1873-1941)
・パブロ・ルナ
Pablo Luna(1879-1942)
・レベリアノ・ソウトゥリョ
Reveriano Soutullo(1880?,1884?-1932)>
・フェデリコ・モレーノ・トローバ
Federico Moreno Torroba(1891-1982)
等も見つけました(以上は、全てCD化されている)。

前出の『辺境・周縁・・・』には、
上記に示したもの以外にも数多くの作曲家が紹介されていて、
よくぞここまで見つけられた!!と思わず感嘆してしまいました。
しかも、数がハンパではありません!!
実は、只埋もれていただけで、キラリと光る作曲家が無数にいたわけです。
長くなったので、取り敢えずここまでにします。
今回は大雑把な俯瞰という事なので、
後日個別に詳細に紹介したいと思います。



【追記】
・「グラナドス」の表記修正。
・この論文の核心部分について書き落としていたので、
文中にやや大きめの赤茶色の文字でそれを追記。
・マルティン・ヴェゲリウス → マッティン・ヴェゲリウス
名前からしてスウェーデン系と思われます。
「Martin」は、スウェーデン語で「マッティン」という発音になるようです。
・「アマデオ・ビベス」のカタルーニャ語名の日本語表記について。
アマデウ・ビベス・イ・ローチ → アマゼウ・ビバズ・イ・ローチ
Wikipedia英語版頁に、名前の発音表が出ています。
Amadeu Vives i Roig - Wikipedia, English
[əməˈðew ˈβiβəz i rɔʧ]だそうです。
カタルーニャ語の「s」は母音で挟まれると音が濁り「z」となるそうです。
つまり、「i Roig」を後続させなければ、「s」は濁りません。
カタルーニャ語の「d」は母音で挟まれると摩擦音になるそうです。
「ə」(シュワー)は曖昧母音で正確な日本語表記は不可能ですが、
便宜上「ア」とするのが通例であるため、そうしました。
「β]は、「b」の摩擦音で、敢えて言えば、「ブ」と「ヴ」の中間の様な発音?
つまり、「ヴィヴェス」と「ビベス」の両方の表記が見られますが、
どちらでも良いと思われます。
最初、「Vives」と「i」をリエゾンさせ「ビバズィ」としようとしましたが、
実際にリエゾンするのかどうかが不明な上、
発音よりも表記をやや重視し、また、
ペドレルのWikipedia日本語版頁に於けるカタルーニャ語名
「Pedrell i → ペドレイ・イ」
に倣い、「ビバズ・イ」としました。
いずれにしても、こういった煩雑さを避け、
表記重視の「アマデウ・ビベズ・イ・ローチ」
か、カスティーリャ語(標準スペイン語)由来の
「アマデオ・ビベス」を使用するのが無難と思われます。
カタルーニャ語 - Wikiepdia, 日本語
フェリペ・ペドレル - Wikipedia, 日本語

《転載終了》
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2015年06月28日

リカルド・ビリャ・ゴンサレス(Ricardo Villa González)スペインの作曲家

Ricardo Villa González.jpg

リカルド・ビリャ・ゴンサレスの紹介記事を書いた後、
顔写真がネットに出ました。
しかし、生年が「1871」という風に、情報に一部食い違いがあります。
Ricardo Villa Gonzales (1871 - 1935) - Festival Cimarosa

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11766446691.html
2014年2月9日

《転載開始》
1873年10月23日、マドリード生まれの、作曲家、ヴァイオリニスト、指揮者。

最初、父から、ヴァイオリニストとしてのレッスンを受ける。

その後、マドリード音楽院(Real Conservatorio Superior de Música de Madrid)で、
ヘスース・デ・モナステリオ・イ・アグエロス(Jesús de Monasterio y Agüeros)にヴァイオリンを学び、
エミリオ・セラーノ・イ・ルイス(Emilio Serrano y Ruiz)に作曲を学ぶ。

17歳で、アポロ劇場(Teatro Apolo)のオーケストラのヴァイオリニストとなる。

1898年より、マドリード王立歌劇場(Teatro Real)のオーケストラと、
マドリード演奏協会(Sociedad de Conciertos de Madrid)のオーケストラの、
バイオリン奏者となる。

1905年より、マドリード王立歌劇場の指揮者となる。

ヒホン市立楽団(Banda Municipal de Gijón)と
サンタンデール市立楽団(Banda Municipal de Santander)の
指揮者も務める。

1909年に新設された、マドリード市立管弦楽団(Banda Sinfónica Municipal de Madrid)
の指揮者に就任する。

1935年4月10日、マドリードに没する。

【主な作品】(管弦楽)
・交響曲『セゴビアの歌』 - 4楽章(1899年)
Cantos segovianos - sinfonía en cuatro tiempos
・アストゥリアス狂詩曲(アストゥリエス狂詩曲) - ヴァイオリンと管弦楽のための(1906年)
Rapsodia asturiana para violín y orquesta

【主な作品】(吹奏楽)
・アストゥリアーナ
Asturiana
・スペイン大幻想曲(ピアノと吹奏楽のための幻想曲) - 3楽章
1:ポロ(アンダルシアの民謡)ロマのポロ、または、フラメンコのポロ - アレグロ・モッソ
  セギディーリャ(スペインの舞踊 - 15世紀のラ・マンチャ起源)
2:ムニェイラ(ガリシアの舞踊) - モルト・トランキッロ
3:サパテアード(アンダルシアの舞踊) - アレグロ・ヴィーヴォ/ヴェローチェ
Gran Fantasía Española(Fantasía para piano y banda sinfónica)
1:Polo(Polo gitano o polo flamenco)Canto popular andaluz - Allegro Mosso
Danza española de origen manchego del siglo XV - Animado
2:Muñeira(Danza gallega cantada) - Molto Tranquilo
3:Zapateado (Danza andaluza “zapateada”) - Allegro Vivo/Veloce
・荘厳的行進曲(アルフォンソ13世へ献呈)
Marcha solemne
・メナスのキリストへの祈り(詞:ルイス・ムニョス・ロカ)
Plegaria al Cristo de Mena(Luis Muñoz Roca)

【主な作品】(サルスエラ:Zarzuelas)
・ラモン・リュイ(1902年)
Raimundo Lulio(Ramon Llull)
・愛のギター(1916年)
La Guitarra del amor
・ベハのキリスト(1917年)
El Cristo de la Vega


・盗賊の巣窟(泥棒組合の庭)(1919年)
El Patio de Monipodio

【資料】
Ricardo Villa González(Wikipedia, Nederlands)
Вилья Гонсалес, Рикардо(Wikipedia, Русский)

◎アストゥリアス狂詩曲(アストゥリエス狂詩曲)
http://www.youtube.com/watch?v=KZL5VtH1xyU


これは、隠れた傑作かも知れません。

パブロ・デ・サラサーテ(Pablo Martín Melitón de Sarasate y Navascuéz)
のために書かれたそうですが、それに見合う様に、
ヴァイオリンの超絶技巧が心地よい!!

サラサーテとか、エドゥアール・ラロの『スペイン交響曲』とか、
リムスキー=コルサコフの『スペイン奇想曲』等が好きな方には、
大変お薦めしたい曲です。

全体の構成もバランスが取れていると思います。

只、残念なのは、終止音の部分の音が、YouTubeでは途切れていること。
(恐らく、LPからの録音と思われます)

まあいずれにしても、NAXOSさん辺りが飛び付きそうな曲には
間違いないとは思うのですが。

「アストゥリアス」とは、
「アストゥリアス州」(Principado de Asturias)の事ですが、
ここで話されている「アストゥリアス語」(l'asturianu)は、
スペインの公用語である「カスティーリャ語」(castellano)
と同じ「ロマンス諸語」の一つですけど、
カスティーリャ語と共に「俗ラテン語」から派生した言語であって、
カスティーリャ語から派生した「方言」ではないそうです。
アストゥリアス語(Wikipedia)

「アストゥリアス」は、
アストゥリアス語で「アストゥリエス」(Asturies)と呼ぶそうなので、
私の好きなローカリズムに則るならば「アストゥリエス狂詩曲」と書くべきかも
知れません。

でも取り敢えずは、「アストゥリアス狂詩曲」表記を主に出し、
「アストゥリエス狂詩曲」表記は括弧付きで出す事にします。

ビリャは、マドリード出身でありながらも、
アストゥリアスに因んだ吹奏楽曲『アストゥリアーナ』も書いていますね。



◎スペイン大幻想曲(ピアノと吹奏楽のための)
(追記:最初、YouTubeに出ていないと思ったのですが、
改めて調べてみたところ、複数の演奏が出ているのを確認しました。)
演奏:ベニドルム音楽院(ホセ・ペレス・バルセロ音楽院)吹奏楽団
(Orquesta de viento y percusión del Conservatorio Profesional de Música de Benidorm)
(Conservatorio Profesional Municipal de Música José Pérez Barceló)
指揮:ペドロ・サリナス・ロブレス(Pedro Salinas Robles)
ピアノ:パメラ・ペレス(Pamela Pérez)
より、第1楽章
http://www.youtube.com/watch?v=nPQiTPkRmA0


この曲を聴く事が出来るサイト↓
演奏:リリア音楽連盟(Unió Musical de Lliria)
指揮:フランク・デ・ヴイスト(Frank De Vuyst)
ピアノ:ジェイマ・リーガン(Jama Reagan)
"Gran Fantasía Española" de Ricardo Villa / Frank De Vuyst

Ricardo Villa González, Gran Fantasía Española.jpg


素晴らしいではありませんか!!

非常に勿体無いですねェ〜!!

ピアノと吹奏楽による協奏曲形式というのも珍しいと思います。

NAXOSさん、考えてみては如何ですか?

イサーク・アルベニスの『スペイン狂詩曲』が好きという人にお薦め!!

「フランク・デ・ヴイスト」は「フランク・ドゥ・フェイスト」が原音に近いかも?
オランダ語の「ui」「uy」は、ドイツ語の「öü」に相当するらしい。
発音記号で[œy]となる様なのです。
http://www.h4.dion.ne.jp/~room4me/dutch/pron.htm

このノリでいけば、交響曲『セゴビアの歌』(【主な作品】参照)
もとても期待出来そうに思います。

NAXOSさん、何とかなりませんか?(しつこい?)



◎ベハのキリスト
【主な作品】にある「ベハのキリスト」とは、トレドの民間伝説を基に、
ホセ・ソリーリャ(José Zorrilla)が文学作品にしたものが、
『ベハのキリスト伝説』(Leyenda del Cristo de la Vega)だそうで、
『詩集』(Poesías, 1838年)に含まれているそうです。
Leyenda del Cristo de la Vega(Wikipedia, Español)



Wikipediaオランダ語版によれば、ビリャは、
生前は、作曲家としても指揮者としても重要視されていたそうですけど、
現在は、殆ど埋もれている感じがします。

肖像画も肖像写真も、ネット上に見つけられませんでした。
どうなっているのでしょうか?

CDの存在を検索で調査してみたのですが、
クラシックとは無関係のチリの音楽家、
リカルド・ビジャロボス(ヴィラロボス)(Ricardo Villalobos)
のものばかりが出てきました。
RICARDO VILLALOBOS - リカルド・ヴィラロボス - Higher Frequency

Wikipedia頁も混乱していて、スペイン語版は、勘違いなのか、
サッカー選手の「リカルド・フリオ・ビジャ」(Ricardo Julio Villa)
の頁にリンクされていて、作曲家のビジャの頁は今の無い様ですし、
オランダ語版は、リンクに加えられておらず、孤立状態(2014年2月9日現在)。



【追記】
オーケストラ・ナデージダの第10回演奏会は、2014年4月19日に、
狛江エコマルホール(狛江駅前)にて行われるそうです。
第10回演奏会のチラシが完成しました! - Orchestra Nadezhda オーケストラ・ナデージダ

1:リンドベリ:3つのダーラナの絵画
Oskar Lindberg:Tre dalmålningar op 1, svit (1907-1908)

2:ニールセン:交響曲第2番「4つの気質」
Carl Nielsen:Symfoni nr. 2 op. 16 “De fire Temperamenter” (1901-1902)

3:リャプノフ:交響曲第1番ロ短調
Сергей Михайлович Ляпунов:Симфония 1 h-moll (1885-1887)

これは鑑賞しに行こうと思います。



【追記2】
「LL」(Lの二重子音)は、「リュ」なのか「ジュ」なのかという問題について。

Wikipediaによると、近年は、
マドリード首都圏を中心に後者の発音が優勢となったそうですが、
かつては前者が標準とされていたそうで、私としても、
「Ricardo Villa」が生前どの様に呼ばれていたのかを重要視したいため、
「Villa」を「ビリャ」と表記する事にします。
スペイン語の日本語表記(Wikipedia)

一応念のため、「リカルド・ビジャ」「ホセ・ソリージャ」とも打ち込んでおきます。



【追記3】
「El Patio de Monipodio」の日本語訳について。

「patio」とは、スペイン語で「裏庭」を意味するそうで、
日本では一般的に「床にタイルを貼ったスペイン風の中庭」
と紹介されている様です。
パティオ(コトバンク)
パティオ(Wikipedia)

「monipodio」とは、「泥棒組合」の意味だそうですが、
再び日本語の説明文の出ている頁を確認しようと思ったものの、
全く出てきませんでした(削除された?)。

別の頁では、「patio de Monipodio」は「盗賊の巣窟」と出ていました。
http://www.flc.jp/ej/p.htm

意訳的には「盗賊の巣窟」という意味になるのかも知れないので、
【主な作品】中の「El Patio de Monipodio」の意味を「盗賊の巣窟」としました。

が、念のため、「泥棒組合の庭」とも括弧付きで出しました。

《転載終了》
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2015年03月24日

ベルナルディノ・バリェ・チネストラ(Bernardino Valle Chinestra)

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11948563085.html
2014年12月2日

《転載開始》

Bernardino Valle Chinestra.jpg


画像はこちらから拝借

スペインの作曲家、音楽監督

1849年5月21日、サラゴサ(Zaragoza)の、
ビリャマヨル・デ・ガリェゴ(Villamayor de Gállego)に生まれる。

ピラル児童合唱団(Infanticos del Pilar)に入団し、最初の音楽教育を受け、
その後、マドリード音楽院(Real Conservatorio Superior de Música de Madrid)で学ぶ。

王立劇場(Teatro Real)で、ヴァイオリン奏者として働く。

エミリオ・アリエタ(Emilio Arrieta, 1823-1894)に師事する。
アリエタの門下には、ルペルト・チャピ(Ruperto Chapí)やトマス・ブレトン(Tomás Bretón)がおり、
彼らとは末永い友情で結ばれていた。

1878年、アリエタの支援により、妻や2人の娘らと共に、
ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア(Las Palmas de Gran Canaria)に移住する。

ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア音楽院
(Conservatorio Profesional de Música de las Palmas de Gran Canaria)
の管弦楽団の音楽監督に就任する。

カナリア諸島大聖堂(La Santa Iglesia Catedral-Basílica de Canarias)
で、宗教儀式の演奏を行った。

休暇でカナリア諸島を訪れたカミーユ・サン=サーンス(Charles Camille Saint-Saëns)
と親交を結ぶ。

カナリア諸島の音楽振興への功労を評価され、
功労勲章(La medalla del Mérito al Trabajo)を授与された。

1928年3月2日、ラス・パルマス・デ・グラン・カナリアに没する。

《主な作品》
・スペイン風セレナーデ(1878)
Serenata Española
・交響詩『アメリカの発見』(1892)
Poema Sinfónico del Descubrimiento de América
・交響組曲『カナリア』(1898)
Suite Sinfónica Canaria
・校歌
Cantos Escolares
・田園ミサ曲
Misa Pastorela

※以上、Wikipediaを参考にまとめました。
Bernardino Valle Chinestra - Wikipedia, Español

交響組曲『カナリア』(1898)
Suite Sinfónica Canaria
http://www.youtube.com/watch?v=Bv_OKpY26uo


YouTubeは、知られざる作曲家の宝庫でして、
今まで知らなかった作曲家を色々と知る事ができました。

今回も、そんな作曲家の1人ですが、私の調べた限りでは、
自分以外でこの作曲家を日本向けに紹介しているのを見た事がありません。
(追記:『辺境・周縁のクラシック音楽』(青弓社)で取り上げられていました)

バレアレス諸島の作曲家は知っていましたが、
カナリア諸島を拠点に活躍した作曲家は初めてです。

なので、是非とも取り上げたいと思いました。

交響組曲「カナリア」は、スペイン情緒溢れる親しみやすい、
まさしくスペイン国民楽派真っ只中な感じの、30数分くらいの作品です。

4つの楽章で構成されており、それぞれ表題が付いています。

情熱的で躍動感溢れる
1:フォリアス(Folías)

バイオリン独奏とイングリッシュホルンを中心に奏でられる
やや物憂げで叙情性豊かな夜想曲風の
2:アロロ(Arroro)

陽気なリズムの
3:イサ=マラゲーニャ(Isa-malagueña)

雰囲気はちょっと第3楽章に似ている?
大団円を迎えて終結する
4:セギディーリャス(Seguidillas)





♢♢フォリアとは♢♢
第1楽章の元になった「フォリア」(Folía)については、
日本語のWikipedia頁が作成されていました。

イベリア半島起源の舞曲。

15世紀末のポルトガルあるいはスペインが起源とされるが、
いずれかは定まっていない。>

サラバンドと同じく3拍子の緩やかな音楽。

フォリアとは、「狂気」あるいは「常軌を逸した」という意味があり、
もともとは騒がしい踊りのための音楽であったことが窺われるが、
時代を経て優雅で憂いを帯びた曲調に変化した。

フォリア - Wikipedia


フォリアはこんな感じの曲です↓
https://www.youtube.com/watch?v=5Frq7rjEGzs






♢♢マラゲーニャとは♢♢
「アロロ」の意味はちょっと分からなかったのですが、
マラゲーニャ(Malagueña)については、色んな所で紹介されています。

スペイン南部、アンダルシア州(Andalucía)マラガ地方(Málaga)に起こった、
舞踊、舞曲、民謡、フラメンコの一種で、三拍子でギターを伴うそうです。
Malagueña - Wikipedia, Español

マラゲーニャ - コトバンク

イサ=マラゲーニャ(Isa-malagueña)については、
数あるマラゲーニャの内の一つなのかも知れませんが、
その具体的な内容を突き止めることが出来ず、よく分かりませんでした。

マラゲーニャはこんな感じの曲です↓
https://www.youtube.com/watch?v=8B6jOUzBKYc






♢♢セギディーリャとは♢♢
セギディーリャ(Seguidilla)とは、
カスティーリャ(Castilla)を代表的する民謡、舞踊の事で、
ギターやカスタネットの活発なリズムで伴奏され、情熱的に演唱される。
速い三拍子が多いそうです。
Seguidilla - Wikipedia, English

ラ・マンチャ(La Mancha)が本場とされるが、各地に普及し、
アンダルシアのセビリャーナス(Sevillanas)や、
マドリードのボレロ(Bolero)を生む母体となったそうです。
セギディーリャ - コトバンク

セギディーリャはこんな感じの曲です↓
https://www.youtube.com/watch?v=WK_iY6RJqVw






♢♢CD化について♢♢
期待してはいなかったのですが、CD化を確認できました。

しかし、検索では極めて粗いアルバムの画像1枚しか出てきません。

カナリアの音楽作品第25集:ベルナルディノ・バリェの管弦楽作品
《収録》
・交響組曲『カナリア』
・交響詩『アメリカの発見』
・スペイン風セレナーデ
演奏:サンクトペテルブルク交響楽団
Академический Симфонический Оркестр Филармонии
指揮:アレクセイ・シャトスキー
Алексей Шатский
【DD00336】2001年
La creación musical en Canarias 25, obres orquestrals de Bernardino Valle

「La creación musical en Canarias」(カナリアの音楽作品集)
というCDシリーズが存在する様です。

初めて知りました。





♢♢ちょっと気になった事♢♢
《主な作品》の所で紹介した交響詩の題名である、
「アメリカの発見」という言葉を見ると、ちょっと複雑な気持ちになります。

インディオ側にとってはどうなのかな?という。

虐殺の祝日コロンブス・デー:彼らは「理想的な人類像」を破壊し、
そしてそれは「4回続く皆既月食」の渦中で起きた - In Deep
http://oka-jp.seesaa.net/article/407097196.html

こういう場で余りネガティヴな事は書きたくないのですが、
「アメリカ大陸の発見」というものがどういったものなのか、
おおよそ周知されているとはいえ、
改めてきちんと確認作業をするのは大事なのではないかと。

結構忘れがちというか、意外とその実態をきちんと知っている人は、
そんなに多く無い気がするので。

また、コロンブスが偉人伝に名を連ねている所からも、
誤解する人は少なくないと思われます。
(ついでに言うと「ニコラ・テスラ」が偉人伝に取り上げられないのは何故?)

しかも、ヨーロッパ人としては、コロンブスよりも約500年も早く、
ヴァイキングの、レイヴル・エイリークスソン(Leifur Eiríksson)
がアメリカ大陸に到達しています。
アメリカ大陸を最初に発見したのはコロンブスではない!

カナリア諸島についても、アフリカ大陸北西沿岸に近い場所ですから、
一体どういった経緯でスペイン領になったのかも、
気になったので調べてみました。

最初はアラブ人やノルマン人、ポルトガル人などが領有していたが、
15世紀末に、おそらく先住民であったベルベル系のグアンチェ族共々、
カスティーリャ王国が征服している。

グアンチェはのちに家系の断絶や移住者の流入、
および混血によるスペイン人への同化によって人数は減少した
(とはいえ、現在のカナリア諸島の住民にも、
グアンチェの血はかなり流れている)。

その後カナリア諸島は、
中南米へのスペインの進出活動における基地として
重要な役割を果たすことになり、
また同諸島の土地の貧しさから住民が数多くイスパノアメリカに移住した
(特にキューバ、プエルトリコおよびベネズエラ)。

1960年代以降には保養地および観光地として発展を遂げることとなった。

カナリア諸島 - Wikipedia


グアンチェ族とは、どんな民族?

中世に、ヨーロッパ人が初めてカナリア諸島を訪れた時、
石器時代さながらの生活を送っていたそうです。

しかも、金髪碧眼長身だったそうです。
ちょっと驚きますが、本当なのでしょうか?

ベルベル語の一種である「グアンチェ語」(死語)を話していたそうです。

グアンチェ族 - Wikipedia

↓テネリフェ島(Tenerife)にあるという、グアンチェの像(Wikipediaより拝借)
グアンチェの像.jpg


映画「猿の惑星」で主人公達がしていた、
原始人さながらの格好を思い出しました。





※発音の表記について
スペイン語の「ll」(Lの二重子音)の標準語の発音は、
以前は「リュ」とされていましたが、近年のスペイン語の標準語では、
「ジュ」の発音が標準とされてきているそうです。

しかし、当時の標準語のものと思われる?発音や従来の表記を尊重し、
「Valle」は「バジェ」ではなく「バリェ」、
「Seguidilla」は「セギディージャ」ではなく「セギディーリャ」表記にしました。

「パエリア」(パエーリャ)(Paella)は、
最近では「パエージャ」という表記もよく見かける様になりましたが。





《追記》2014年12月3日
コメント欄より、もにりくちなしさんから、
『辺境・周縁のクラシック音楽1』(青弓社)の51〜52頁で取り上げている旨の、
ご指摘がありました。

一応、記事を書く前に本書をチェックはしたのですが、
紹介しているスペインの作曲家の数が厖大なため、
うっかり見落としてしまいました。

少なくとも、インターネット上の日本語紹介記事は検索で見つけられませんでした。

《転載終了》
posted by Satos72 | ├ スペイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする