2015年12月06日

エレクレ・ジャバダリ(ერეკლე ჯაბადარი)グルジアの作曲家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11362582157.html
2012年11月5日

《転載開始》

ერეკლე ჯაბადარი Héraclius Djabadary.jpg
※画像はWikipediaより

・グルジア名ラテン文字転写
erekle djabadari

・ラテン文字表記
ヘラクリウス(エラクリウス)・ジャバダリ
Heraclius, Héraclius Djabadary

・ロシア語名
イラクリー・ジャバダリ
Ираклий Джабадари

ヨーロッパに移住したグルジアのピアニスト、作曲家。
1891年、トビリスィ(トビリシ)(თბილისი)生まれ。

1905-1909年、ブリュッセル音楽院にて、
アルテュール・ドゥ・フレーフ(グレーフ)(Arthur de Greef)にピアノを、
フランソワ=オギュスト・ヘファールト(ゲヴァール)(François-Auguste Gevaert)
から音楽理論を学ぶ。

ウィーンにて、作曲をリヒャルト・ホイベルガー(Richard Franz Joseph Heuberger)
に学び、ピアノの技術を、ユリウシュ・ヴォルフゾーン(Juliusz Wolfsohn)
に学んで更に腕を磨いた。

1913年3月7日に、自作のピアノと管弦楽のための『グルジア狂詩曲』の演奏を、
自身のピアノ演奏と、オスカル・ネドバル(Oskar Nedbal)指揮による、
ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団(Tonkünstler Orchestra)
による管弦楽の演奏によって行い、コンサートピアニストとしてデビューを果たし、
大成功を収める。

1914年、グルジアへ帰郷する。

その後、ヨーロッパ各地を移住するが、1923年に、パリに定住する。

1937年、肺結核により、ニース(Nice)で没する。

【主な作品】
・グルジア狂詩曲(ピアノと管弦楽)(1913年)
ქართული რაპსოდია, Rhapsodie Georgienne pour piano et orchestre, op.2
・ピアノ協奏曲イ長調(1921年)
საფორტეპიანო კონცერტი, Concerto pour piano et orchestre en la majeur, op.10
・蛇の歌(フルートと管弦楽)
La mélopée du serpent pour flûte et orchestre, op.19
・トビリスィアーナ(トビリシアーナ)(オーボエと管弦楽)
თბილისიანა, Tfilisiana, Tbilissiana pour hautbois et orchestre, op.26
・歌劇『グルナラ』
ოპერა “გულნარა”, Опера ≪Гульнара≫

※Wikipediaロシア語版を基に構成。
Ираклий Джабадари(Wikipedia, Русский)

YouTubeにピアノ協奏曲が上げられているのを見て知った、
グルジア国民楽派の一人と思われる作曲家。
実は、CD化されています(後述)。



ピアノ協奏曲イ長調
http://www.youtube.com/watch?v=XBIe7stRUyU


全体で31分ほど。

・第1楽章

かなり特徴的で、とても印象深かったです。
出だしが、ブラームスの交響曲第1番の第1楽章の冒頭を思わせますが、
それが、中近東辺りの酋長の行列でも彷彿とさせるメロディになります。
管弦楽によって力強く大胆に奏でられるのです。

それに、古典派風のフレーズが混ざる様な感じで、
通常の、ショパンやシューマン、パデレフスキ辺りを彷彿とさせる様な、
美しいロマン派ピアノ協奏曲とはかなり響きが異なっています。

ミハイル・イッポリトフ=イワーノフの組曲『コーカサスの風景』の第4曲である、
『酋長の行列』にメロディの雰囲気が少し似ている気がします。
元ネタが一緒かもしれません。

しかし、中間部はそれとは対照的に、
夜想曲風のロマンティックな優しいメロディ。

最後は、最初の音形が多少形を変えて再び現われ、
フェイドアウトする様な感じで、ピアノのとても低い音の弱奏で締めくくります
(ピアノ協奏曲第1番『蠍火』の冒頭を思い出したのは、私だけ?)。

・第2楽章

第1楽章とは対照的で、
ショパンのピアノ協奏曲の緩徐楽章を彷彿とさせるロマンティックな夜想曲風。
中々魅力的な美しさに彩られていますが、3楽章中最も長いです。

・第3楽章

モーツァルト等の古典派ピアノ協奏曲を思わせるカクカクした音形が、
聊か時代遅れっぽさを感じますけど、ピアノによる素早くうねる音形は、
恐らくグルジアの民俗舞曲の旋律に基づいているのかも知れません。

他にも民謡風のメロディが登場しますが、
グルジア民謡に基づいているのかどうかは不明。

グルジアの民謡にはそれほど詳しいわけではないので、
どれほどグルジアの民俗的要素が込められているのかは不明ですが、
『トビリシアーナ』(後述)や『グルジア狂詩曲』(後述)など、
グルジアに因んだ作品を幾つか書いているのを確認しているので、
例えば、第1楽章の中東大名行列風のメロディが、
グルジアのメロディに基づいたものである可能性も考えられます。



個人的にとても気になったのは、『グルジア狂詩曲』です。
ピアノと管弦楽の為に書かれた作品ですが、作品番号が2番なので、
思いっきり初期に書かれた作品です。
グルジア狂詩曲と言えば、
アレクサンドル・チェレプニン(Александр Черепнин)
による、
チェロと管弦楽の為のグルジア狂詩曲(1922年)
≪Грузинская рапсодия≫ для виолончели и оркестра
もありますが、
やはり地元の人が書いたグルジア狂詩曲というものが聴いてみたい所です。

それから、オーボエと管弦楽のための『トビリスィアーナ』や、
フルートと管弦楽のための『蛇の歌』も聴いてみたいところ。



YouTubeには、他には、
夜想曲ハ短調(Nocturne in c minor op. 14)
が出ていました。
後述するLPからのものらしい。
http://www.youtube.com/watch?v=4yxFN06v9oA




●CD化状況
『ピアノ協奏曲』『グルジア狂詩曲』『蛇の歌』『トビリシアーナ』
等、主要曲が1枚のCDに収録されているものがあります。
つまり、重要な曲は概ね押さえられているようです。

ერეკლე ჯაბადარი Heraclius Djabadary Quantum 6915.jpg

エラクリウス・ジャバダリ:グルジア狂詩曲、ピアノ協奏曲、
蛇の歌、トビリシアーナ
Heraclius Djabadary:Rhapsodie Georgienne, Piano Concerto,
Le Melopee du Serpent, Tiflisiana
演奏:ルクセンブルク放送交響楽団
(Orchestre Symphonique de Radio-Télé-Luxembourg)
指揮:ルイ・ドゥ・フロマン(Louis de Froment)
ピアノ:アンリ・ゴラエブ(Henri Goraieb)
オーボエ:ノルベール・マテルン(Norbert Mattern)
フルート:ダニエル・ルー(Daniel Roux)
【QUANTUM QM6915】
Heraclius Djabadary: Rhapsodie Georgienne / Piano Concerto / Le Melopee du Serpent / Tiflisiana

私以前に、ネット上で唯一日本語で、ジャバダリについて紹介しているサイト↓
どうやらLPのようです。
演奏者が全く同じであるため、上述のCDの元の音源と思われます。
【ST 7240】
Piano - CLASSICUS catalog
内容が厖大で、中々見つけにくいと思います。
一番下から14番目に出ています。
どうやら販売しているようです。
こちらのリンク先では、そのLPと思われる画像が出ています(小さいですが)↓
Héraclius Djabadary Rhapsodie Géorgienne | (LP, Album)

こちらは、ピアノ曲と、ピアノとチェロの為の曲のLPらしい↓
エラクリウス・ジャバダリ:ピアノと、チェロとピアノのための作品集
Héraclius Djabadary: Œuvres pour piano et pour violoncelle et piano
ピアノ:ジェラール・ヌガロル(Gérard Nougarol)
チェロ:ピエール・ストローシュ(Pierre Strauch)
【ST 7241】
Héraclius Djabadary: Œuvres pour piano et pour violoncelle et piano - LPcorner.com
HERACLIUS DJABADARY / _UVRES POUR PIANO ET POUR VIOLONCELLE ET PIANO - TIMERECORDS



●さらに・・・
こちらの情報によれば、ジャバダリは指揮者もこなしていて、
ピアノ協奏曲を3曲も書いていると、ロシア語で出ています↓
джабадари - Дом-музей Марины Цветаевой
まだまだ深い謎を秘めた作曲家ですな。

《転載終了》
posted by Satos72 | ┌ グルジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする